国立大学法人と民間VCの連携による「初の認定ファンド」組成<研究成果の社会実装を更に推進>

国立大学法人と民間VCの連携による「初の認定ファンド」組成
<研究成果の社会実装を更に推進>

 国立大学法人東京農工大学は、本学が保有する優れた研究成果を社会に還元し、大学発スタートアップ等が生み出す新たな価値をもとに大学自身も成長していく「スタートアップエコシステム」の構築を進めています。このたび東京農工大学は、 現行制度上初めて、民間VCであるBPキャピタル株式会社と連携して「認定ファンド(投資事業有限責任組合)」を組成し、出資を行う ことといたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。

1.認定VC・認定ファンド制度について
 国立大学法人は、従前より、大学発スタートアップ等を支援対象とするVC及びファンドに対して出資が認められていました。しかしながら、政府出資金を財源とすることが前提であり、かつ出資対象も国立大学法人自らが設立したVC等に限定されていました。
 2022年4月、国はすべての国立大学法人が研究成果の社会実装の加速化に取り組みやすくすることを目的として、出資に関する規制緩和を行いました。具体的には、国立大学法人が経営努力により獲得した自己収入を財源とする場合は、民間VCが組成した「認定ファンド」に対しても出資できることとなりました。

 

2.東京農工大学とBPキャピタル株式会社の連携
 東京農工大学は、2022年4月に設置したディープテック産業開発機構を中核として、起業家育成・起業支援、シーズ発掘・育成等に一元的に取り組んでおり、研究成果の社会実装を加速化しています。また、BPキャピタル株式会社は、「地方から日本を元気にする」を企業理念として、地域が必要とする資源を供給する取り組み(地方創生ファンド組成・運営、地方創生コンサルティング事業)を進めています。
 東京農工大学とBPキャピタル株式会社は、「食料自給率の向上」や「脱炭素社会の構築」等のグローバルな課題解決に貢献するため、主に東京農工大学発スタートアップを支援するベンチャーファンドの設立に合意し、国に申請書を提出しました。

3.認定ファンド組成
 2023年1月18日、経済産業大臣及び文部科学大臣からファンド組成に係る認定を受けました。これは、国が出資に関する規制緩和を行ってから 国内初の事例 となります。また、本日、BPキャピタル株式会社は、無限責任組合員として「 TUAT1号投資事業有限責任組合(TUATファンド) 」を組成しました。今後、東京農工大学は、文部科学大臣の認可を経てTUATファンドに有限責任組合員として出資を行うとともに、BPキャピタル株式会社と連携してスタートアップ支援を強力に推し進めます。

【ファンド概要】

(1)業種
東京農工大学および他の国立大学の研究成果をベースとした事業のうち、特に農学分野(畜産分野、スマート農業、食料生産、他)を主たる対象とする

(2)事業の成長段階
主にシードステージからアーリーステージのスタートアップ

(3)事業の実施時期
TUAT1号投資事業有限責任組合組成の日の翌日から起算して10年間(最長2年延長も可)

(4)ファンド規模
最大10億円(予定)

【国立大学法人東京農工大学 概要】
創 基:1874年
創 立:1949年
学 長:千葉一裕
所在地:〒183-8538 東京都府中市晴見町3丁目8−1
URL: https://www.tuat.ac.jp/

【BPキャピタル株式会社 概要】
設 立:2020年
代表者:松多洋一郎
所在地:〒103-0023東京都中央区日本橋本町一丁目8番3-204号
URL:https://bpcapital.co.jp/

◆本件に関するお問い合わせ◆
国立大学法人東京農工大学
教学支援部 研究支援課
課長 阿部 涼(あべ りょう)
TEL:042-367-5893
FAX:042-367-5898
E-mail:ken-td(ここに@を入れてください)cc.tuat.ac.jp

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