東京農工大学と日清オイリオグループによる産学共同研究講座を設置~中鎖脂肪酸の機能メカニズムの解明を目指す!~

東京農工大学と日清オイリオグループによる産学共同研究講座を設置
~中鎖脂肪酸の機能メカニズムの解明を目指す!~

国立大学法人 東京農工大学(学長:大野 弘幸、以下「東京農工大学」)と日清オイリオグループ株式会社(代表取締役社長:久野 貴久、以下「日清オイリオグループ」)は、2018年5月1日に、東京農工大学の農学系では初となる、産学共同研究講座(講座名:日清オイリオ機能性油脂・腸内環境研究講座)を東京農工大学に設置いたしました。

1)本講座の目的

 ●腸内環境に基づく中鎖脂肪酸油(以下、MCT)摂取によるエネルギー・脂質代謝に関するメカニズムの解明

 ●中鎖脂肪酸と腸管免疫調整機能との関係性の解明

 ●母乳や乳製品中における中鎖脂肪酸の生活習慣病予防メカニズムの解明

2)本講座の設置に至った背景

東京農工大学は、2016年度からの6カ年の中期目標・中期計画において「日本の産業界を国際社会へ牽引するためオープンイノベーションを指向した産学官連携活動等を推進・発展させる。」、「民間企業等との連携を更に強化し、先導的な役割を担いながら、それぞれが保有する資源を活用し、それらの重点配分等を行うことによって、大規模な共同研究の推進につなげるとともに、新たな連携先(民間企業等)を開拓する。」として教育研究活動に取り組んでいます。これまで研究室単位で行われている産学官連携による共同研究は、実践的社会人を育成するなどの人材育成や個別具体的な技術課題を解決するうえで、重要な役割を果たしてきました。本学では、こうした産学官連携による共同研究に加え、オープンイノベーションを本格化させていくことが極めて重要であると考え、「組織」対「組織」の本格的な共同研究を推進し、研究成果が社会で一層活用されることを目指しております。

日清オイリオグループは、2017年度からの4カ年の中期経営計画「OilliO Value Up 2020」で「Globalization」「Technology」「Marketing」の3つのキーワードを掲げて、5つの成長戦略と2つの基盤強化策に取り組んでいます。成長戦略の一つとして、MCTを基軸にヘルスサイエンス事業をグローバルに拡大することで、人々のそれぞれのライフステージで「健康とエネルギーを生むチカラ」を提供し、社会に貢献することを目指しています。日清オイリオグループは、これまでも40年以上にわたってMCTの研究・開発を進め、体脂肪が気になる方向けの食用油やエネルギー補給を必要とされる方向けの商品などを発売してまいりましたが、さらなるMCTの機能解明によって、世の中に新たな価値を提供することを目指しております。

3)相互の強みを介したパートナーシップ

 

4)本講座での研究概要

本講座では、東京農工大学大学院 農学研究院応用生命化学専攻代謝機能制御研究室の木村 郁夫テニュアトラック特任准教授を中心に、研究を進めます。
ココナッツオイルや、医療現場での栄養補給に利用されているMCTは、摂取することで抗肥満効果や脳機能改善作用の可能性が示唆されていますが、その機能メカニズムについては未だ明確になっておりません。本研究ではMCTや、MCTの代謝物であるケトンならびに腸内細菌による代謝物等に着目し、生体組織内に特異的に発現している受容体「GPCR」(*1)がその機能性が関与しているとの仮説の下、生理機能の解明と機序に関する研究を進めます。当面、3年間を目途に実施し、その後の継続実施は成果等を考慮して協議します。
(*1)Gタンパク質共役受容体(G protein-coupled receptor、GPCR)は、生体の細胞表面に     存在する受容体の形式の1つです。様々な機能を持ったGタンパク質共役受容体が見られ、   細胞外の様々な物質を受容してシグナルを細胞に伝えます。

<参考>

【木村 郁夫(きむら いくお)】
東京農工大学大学院 農学研究院応用生命化学専攻代謝機能制御研究室 
テニュアトラック特任准教授 博士(薬学)
略歴:('06)京都大学大学院薬学研究科博士課程修了、 ('11~'12)米国カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部生殖神経内分泌教室客員研究員(兼任)、('13~'15)京都大学大学院薬学研究科薬理ゲノミクス/ゲノム創薬科学分野客員准教授(兼任)、('13)東京農工大学大学院農学研究院応用生命化学専攻代謝機能制御学テニュアトラック特任准教授、('17~)日本医療研究開発機構(AMED)CREST微生物叢研究代表者(兼任)
【農学研究院応用生命化学専攻代謝機能制御研究室】
近年の研究により、食品栄養成分が単なるエネルギー源・カロリーとして利用されるだけではなく、生体に存在する受容体を介し、シグナル伝達分子として様々な生理機能に関与することが明らかになった。そのため、社会的にも高い関心のある肥満・糖尿病予防・治療法に対する再認識が為され始めた。この中で我々は食由来脂肪酸(食用油由来、多価不飽和脂肪酸や、食物繊維から腸内細菌の発酵産物である短鎖脂肪酸など)をリガンドとする脂肪酸受容体のエネルギー制御機能の解明を世界に先駆けて進めている(Kimura et al. PNAS. 2011, Ichimura et al. Nature. 2012, Kimura et al. Nat Commun. 2013等)。

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