2022-05-27 mussetの博物館紹介「ガラ紡」


#ハッケンコウケンサポーターNo_9

これは科学博物館(@tuatmuseum)に展示されているガラ紡と呼ばれる紡績機のひとつだワン。
ガラガラと音を立てながら動くことからガラ紡と呼ばれているんだワン。
ガラ紡は、綿から糸を作ることができる機械だワン!

綿や羊毛のような短い繊維(短繊維)は1本1本の繊維が短いから、引っ張るとすぐにちぎれてしまうんだワン。
でも、短い繊維も、複数の繊維を束にしてねじりを加える(撚りをかける)ことで、繊維同士の摩擦によって、引っ張ってもほどけたりちぎれたりせず、糸として利用できるようになるんだワン。
このように、少しずつひっぱり、撚り合わせながら引き伸ばして長い糸を作っていく一連の作業のことを紡績と呼ぶんだワン。

続いて、ガラ紡の仕組みを簡単に説明するワン。
まずは下の方にずらっと並んでいる壺に綿の塊を入れるワン。この壺はそれぞれが回転台の上に乗っているので、壺を回転させることで撚りをかけて糸を紡ぐことができるんだワン。
ここで、撚りが強くなって糸のひっぱる力が強くなると、壺が引き上げられるんだワン。
そうすると、壺と回転台が離れるから、壺の回転が止まって、これ以上は撚りが掛からないようになるんだワン。
このまま時間が経つと、今度は壺の重さによって糸が伸びて撚りが甘くなるんだワン。
すると、壺は回転台に再び落下して、回転を始めるようになり、また撚りがかかるようになるんだワン。
この繰り返しで撚りの強さを自動的に調整することができるんだワン。
こうやって、糸の太さを均等に保って、千切れないようにしながら、上の枠に糸を巻き取っていくことができるんだワン。
ガラ紡は、糸を紡ぐ作業と糸を巻き取る作業を機械的に連結させたところが画期的みたいだワン。

ガラ紡を発明したのは、臥雲辰致(がうん・たっち[ときむね])さんという日本人で、1876(明治 9)年のことだったんだワン。
明治時代の日本でこのように画期的で分かりやすい機械が発明されていたのは驚きだワン!
発明の翌年に開かれた第一回内国勧業博覧会でも「本会第一の好発明」と称されたほどなんだワン!
でも、この時代の日本では、特許制度が確立されていなかったから、大量の模造品が横行してしまって、臥雲辰致さんは困窮に陥ってしまった……というエピソードもあるんだワン。

科学博物館ではガラ紡が動くところを見ることもできるので、ぜひ見にきて欲しいワン!!

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