東京農工大学科学博物館 企画展「岩石標本展-近代地質学黎明期の標本たち-」開催

東京農工大学科学博物館
企画展「岩石標本展-近代地質学黎明期の標本たち-」開催

 東京農工大学科学博物館では、この度、企画展「岩石標本展-近代地質学黎明期の標本たち-」を開催し、農学部生物生産学科土壌学研究室が所有する「黒部隆名誉教授岩石鉱物標本コレクション」を初公開します。これは、明治から平成にかけて教育用に集められてきた多くの岩石標本から構成されており、中でも、明治から大正にかけて東京帝国大学元教授の脇水鐵五郎が集めた標本群は、地質学的にも歴史学的にも重要な標本を多く含んでいます。明治時代に欧米の御雇い外国人教師によってもたらされ、彼らの教育を受けた日本人研究者が発展させてきた近代地質学の黎明期の様子を、これらの岩石標本は克明に物語ってくれています。企画展では、このコレクションを中心に、近代地質学が日本で如何に始まり、歩み始めたかについて展示いたします。
 日本では、明治期に急速に全国的な地質学的調査が進みました。この調査の主目的は資源探索にありましたが、同時に国内に眠っていた様々な興味深い地質学的記録や現象の発見につながっていきました。これらの発見や研究は、日本列島はどのように形成されたかという議論へと発展し、今なお多くの研究者たちの興味を惹きつけてやみません。本企画展では東京大学総合研究博物館と福井県大野市教育委員会の協力のもと、本邦から産出する貴重な岩石、鉱物、化石標本を通して、日本列島の形成史についても紹介いたします。また、特別展示として、岐阜県高山市荘川町から産出した貴重な獣脚類恐竜の歯化石を公開します。この標本は今回を含めて2度しか展示されたことがなく、研究の真っ最中の標本です。
 さらに、本コレクションを題材に、2023年度の学芸員実習生によるサイエンスコミュニケーション企画「農工大生と見る岩石標本の世界 -岩石は地球のタイムマシン-」を予定しています。学生の視点から岩石・化石・鉱物を楽しむ展示・イベント企画を実施します。

東京農工大学科学博物館での展示 開催概要

期間 :2023年8月26日(土)~9月30日(土)
休館日 :日曜・月曜・祝日
会場 :東京農工大学科学博物館
       1階企画展示室、2階展示室・入館料無料

8月26日(土)開催予定イベント「サマーフェスタ」

●イベント「農工大生と見る岩石標本の世界-岩石は地球のタイムマシン-」

学芸員実習の学生が岩石・化石・鉱物を楽しむサイエンスコミュニケーションを企画しました。
8月26日(土) 13:00~15:00
※本イベントは「サマーフェスタ」の一環として開催いたします。

●当館学芸員によるギャラリートーク

本学の博物館学芸員が展示や最新の研究について解説いたします。
9月16日(土)  11:30~12:00
       13:30~14:00

●アンケートに答えて限定ポストカードを手に入れよう

開催期間中、博物館窓口にて来館者の方に絵葉書をプレゼントします。会場内のアンケートにお答えいただき、窓口にお渡しください。
※無くなり次第終了となります。


◆本件に関する問い合わせ◆

東京農工大学科学博物館 特任助教
上田 裕尋(うえだ ひろちか)
TEL:042-388-7161
E-mail:kahaku(ここに@を入れてください)cc.tuat.ac.jp

〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16
東京農工大学科学博物館ホームページ http://www.tuat-museum.org/

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