2013年7月2日:等身大表示可能な大画面裸眼立体表示を実現

本研究のコンセプト:多眼表示モジュールのタイリングにより、等身大表示が可能な大画面裸眼立体表示を実現する。

等身大表示可能な大画面裸眼立体表示を実現
― 持ち運びが容易で低コストな実現法を開発 ―


大学院工学研究院の高木康博准教授は、等身大の裸眼立体表示を安価に実現するタイリング型大画面裸眼立体表示技術を開発した。
従来に比べて、省スペース、持ち運びが容易、低コスト、屋外での利用が可能などの特徴をもつ。パブリックビューイング、広告、超臨場感コミュニケーションに利用されることが期待され、本技術の利用により、大画面立体映像の普及が急速に進むことが見込まれる。
なお、この研究は東京農工大学の学長裁量による経費補助を受けた重点研究であり、補助により今回の開発が実現した。



現状 :100インチを超える大画面裸眼立体表示は、パブリックビューイング、大型広告、等身大での遠隔地コミュニケーションでの利用が期待されている。従来は、このような大画面裸眼立体表示は、百台以上のプロジェクタで構成されるマルチプロジェクションシステムによって実現されてきた。しかし、マルチプロジェクションシステムには、プロジェクタによる映像投影に長距離(10 m程度)が必要なため大きな設置スペースが必要である、各プロジェクタを調整する必要があるため設置に手間がかかる、多くのプロジェクタと特殊なスクリーンが必要で高コストである、暗室での利用を前提とするなどの問題点がある。

研究成果 :大学院工学研究院の高木康博准教授は、枠なし表示面をもつ多眼表示モジュールをタイリングすることで大画面裸眼立体表示を実現する技術を開発した。それぞれが数十インチの画面サイズをもつ多眼表示モジュールを縦横に隙間なく並べて、大画面表示を実現する(右上図)。フラットパネルディスプレイとレンチキュラレンズで多眼ディスプレイを構成し大型レンズで拡大結像することで、枠なし表示面を実現する。表示面にもレンズを用いることで、立体像を観察できる視域を制御する。多眼表示モジュールは、画面サイズが小さいため、奥行きを短くできる。画像表示にフラットパネルディスプレイを用いるため、屋外でも利用できる。モジュールは作製時に調整可能なため、持ち運びが容易である。また、モジュールの並べ方により、横長、縦長、円弧状などの多様なスクリーン形態が実現できる。
今回は、解像度4k2kの液晶ディスプレイとフレネルレンズを用いて画面サイズ27.4インチで解像度320×200の多眼表示モジュールを実現した。4台の多眼表示モジュールを縦方向に並べて62.4インチの表示面を実現し、等身大表示を可能にした。

今後の展開 :現在は市販の部品を用いているため、多眼表示モジュールの奥行きは1.5 mであるが、専用のレンズ設計を行うことで奥行きを短縮する。モジュール数を増やして、画面サイズ100インチ以上でHD解像度の大画面裸眼立体表示の実現を目指す。

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