防災と淡水動物の保全の両立へ -洪水ハザードと保全優先候補地のwin-winな関係-

防災と淡水動物の保全の両立へ
-洪水ハザードと保全優先候補地のwin-winな関係-

ポイント
・本研究は、魚類や底生動物といった淡水生物を全国スケールで保全していくうえで重要な地域の多くが、今後洪水時に浸水しやすい地域と重なることを世界で初めて実証しました。
・日本の主要河川に生息する魚類300種と底生動物1500種を対象に、すべての種を維持するために必要な最小の優先保全候補区域を検討した結果、既往の保護区のみではほとんど種の保全・保護ができないことが明らかになりました。
・優先保全区域の候補地のおよそ半分は、人が多く居住し、かつ、洪水リスク(浸水リスク)が高い区域に分布していました。
・以上から、国内の淡水生物を保全していくには、人の生活圏での取り組みが不可欠であり、今後、多発することが予想される大規模洪水の適応策に、水生生物の保全対策を組み込むことが、人と淡水動物のwin-winな関係を築く道筋の一つであることが明らかになりました。

本研究の論文は国際保全生物学会発行の学術誌Diversity and distributions誌電子版に2022年4月18日に掲載されました。

詳細は、以下をご参照ください。

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