2025年度 飛躍する農工大~本学の機能強化を推進する取組~
ARC(研究活動高度化チーム)による国際共同研究推進と研究キャリア強化
中期計画(1)
東京農工大学グローバルイノベーション研究院(以下、「GIR」)で は、2024年 度 にARC(Advanced ResearchCareers)チーム制度を創設し、2025年度から活動をスタートします。GIRではこれまでに、海外から本学への研究者招聘により共同研究推進と論文共著を推し進めていましたが、本制度は、これにチーム制によるサバティカルを加え、若手教員の研究キャリア形成支援を並行して実施します。ARCチームでは各年度に1名の教員を3カ月~ 1年間海外派遣し、著名な外国人研究者との双方向交流を通じて、研究活動の高度化を図ります。教育・業務はチーム内で分担し、特任助教を配置することで学内業務の継続性を確保する体制を整えております。制度の導入により、教員が中長期的な視点で研究に専念できる環境を整備するとともに、国際的にインパクトのある研究成果の創出や将来的な研究拠点形成の促進を図っています。制度創設初年度である2024年度は学内公募により3チームを採択しており、制度の効果的な運用を通じて、大学全体の研究力強化と国際的プレゼンスの向上を目指してまいります。
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大学発ベンチャーの創業件数の増加
中期計画(4)
本学ではこれまで、「アントレプレナーシップ教育」を通じた研究者の意識醸成と研究者自らが起業提案するボトムアップテーマ(シーズプッシュ)を「先端産学連携研究推進センター(URAC)」が中心で支援を行う二輪駆動型でのベンチャー創出に取組んできました。
第4期中期目標・中期計画では、これらに加え「ディープテック産業開発機構」を新設し、長期視点での社会課題解決を目指す全学大型研究テーマからのスピンアウトシーズ(ニーズプル)の活用を新たに加え、シーズプッシュとニーズプルの両面からのシーズプロセスを構築してきました。
また、「認定TUATファンド」を創設し創業資金の提供やその成長支援を強化してきました。更に、首都圏大学スタートアップエコシステム(Greater Tokyo InnovationEcosystem:GTIE)をはじめ様々な「学外機関とのエコシステム」を強化することで、教育、研究シーズ、資金、エコシステムの4つの軸による四輪駆動の支援体制へと発展させ、ベンチャー創出の加速を図っています。
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卓越大学院(「超スマート社会」を新産業創出とダイバーシティにより牽引する卓越リーダーの養成)
中期計画(6)
卓越大学院プログラムは、農学と工学を基盤とし「新産業創出=先端研究力による新分野創生」と定義づけ、
「未来に対する大胆な構想力と段階を踏んだ着実な実行力」を持つ卓越した博士人材を育成するプログラムであ
り、工学系、農学系の多岐にわたる領域を相互に理解し、知見や技術を交流させ、“農工協創”によるイノベーション創出に繋げることを目指している。
カリキュラムの第1段階では研究構想力の向上、性別・国籍・専門分野などを超えたチーム形成やリーダーシップ獲得のためのダイバーシティ理解、国際性の理解や英語ディベート能力の向上、第2段階では「農工協創プロジェクト」支援経費等により、プロジェクトの立ち上げ、共同研究体制の構築、第3段階では、自らの研究の独自性を社会で発揮するための行動計画を立てることを目指している。
また、国内外の連携機関と協力して、俯瞰力及び独創力並びに高度な専門性を備え、新発想や新展開をもたら
す高度な「知のプロフェッショナル」を学術界、産業界、国際機関等へ輩出する。
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先進学際科学府(修士課程)の設置(実践的な能力を備えた人材の養成)
中期計画(8)
全学的な取組として、現代的な新しい社会課題に対して、計測科学、計算科学、データ科学を三位一体として
連携・融合し、AI・数理・データサイエンス手法を活用し解決し、新しい知の創造へと導くことのできるグロー
バル高度職業人材を育てていくため、先進的な学際教育・研究を柱の一つとした大学院教育組織として、2025
年4月に先進学際科学府先進学際科学専攻(修士課程)を設置しました。先進学際科学府では東京農工大学の強み
である「食料・環境、資源・エネルギー、ライフサイエンス(健康・福祉)分野の教育研究力」に「情報・デジタル及びAI・数理・データサイエンスに関する教育研究力」を結集させたことで、農学・工学間の協働の視点を持ち、社会課題を解決するために分野横断的な新分野を開拓することで次世代の情報・デジタル未来社会の創生に取り組めるグローバル高度職業人材を養成を目指しています。
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大学基金を活用した海外研究留学プログラム
中期計画(15)
本学は、東京農工大学基金の支援を受け、グローバル人材の育成に向けて、大学院進学前または大学院の早期
段階において海外機関での研究活動にチャレンジする学生に渡航費・奨学金を助成する「海外研究留学プログラ
ム」を2023年度から実施しています。 派遣学生には、国際的な人脈形成の芽、共同研究の芽、グローバルな視点で自身のキャリア形成を模索する芽、国際社会における自身の研究の価値・可能性を見つめなおし、新たな価値の創造を模索する芽を育てることが望まれます。
学生自身が研究テーマに合わせて派遣先を決めるため、渡航先国は多岐にわたります。
2024年度は12名の学生を派遣し、若手研究人材として海外機関での研究活動を行う経験を通じて、グロー
バル社会で活躍できる自身の新たな未来価値を涵養しました。
帰国後も、派遣学生は留学経験者として他の学生への波及活動に努めており、全学的に海外渡航を促す波及効
果が期待されます。
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TAMAGOによる農工融合研究の支援
中期計画(16)
東京農工大学融合研究支援制度(TAMAGO)は、産官学によるオープンサイエンスを推進し、先駆的なフロン
ティア研究チーム「TAMAGO(Technologically Advanced research through Marriage of Agriculture and engineering as Groundbreaking Organization)」を発掘・育成することを目的に、2018年度に創設されました。本制度では、①食料、②エネルギー、③ライフサイエンス、④データサイエンスの4つの研究テーマについて、農学と工学の研究要素を融合し新たな研究分野を開拓する研究チームを公募により選出し、年間400万円を上限として研究費を3年間支援します。研究期間中には、2年度目に進捗報告、3年度目に最終審査をそれぞれ実施し、加えて研究期間終了後、2年以内に大型予算の申請を求めます。研究チームから、農工大を代表する大規模プロジェクトの創出を目指しています。また、採択された各研究チームを束ね組織化することで本学のオープンイノベーションの中核拠点とすることも目指しています。
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自律的経営基盤強化に向けた施策 ―Dejima Intelligenceの設立―
中期計画(20)
本学は、文部科学省の認可を受け、2025年2月10日に100%出資の子会社「Dejima Intelligence株式会社(以下、Dejimaという。)」を設立しました。
Dejimaは本学との強固な連携基盤を前提として、政府・自治体、研究機関及び民間企業などと協業し、大学が保有する知的財産を最大限に活用しながら、様々なステークホルダーが求める地域課題の解決や先端研究のビジネス活用等を進めます。そこでは、共同研究やプロジェクトマネジメントなどを実施することに加えて、Dejima
が企業等と一緒に事業計画を構築し、事業を立ち上げて共同で運営していくことを想定しており、コミットメントに応じた経済的対価を獲得します。
昨今の国立大学では、社会的な要請である教育・研究・社会貢献のミッション達成に加えて、自身の機能強化及び経営の自律化が強く求められています。本学は、Dejimaを活用することで経営戦略の高度化及び社会への訴求力強化を進めるとともに、Dejimaが事業で獲得した収益を本学のさらなる機能強化・研究力強化に向けて還元する、大学経営における新しい資金循環スキームを構築します。
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自己収入予算の拡大に向けた取組 ―ネーミングライツ事業を開始―
中期計画(22)
財務基盤強化に資する新たな取組として、2024年10月から本学が所有する全ての施設、スペースを対象とする「ネーミングライツ事業」を開始しました。
ネーミングライツは、外部事業者に本学の施設等の名称、商標名、ロゴ・シンボルマーク又は愛称等を設定いただく権利を付与するもので、事業者は、パートナーとなることで広告効果、リクルート活動の促進、イメージアップ、産学連携の促進など、複合的な効果が期待でき、本学は、命名権料により、施設等を整備し、教育研究環境の向上を図ることができます。また、ネーミングライツ事業を通して外部事業者と連携することにより、当該施設等の知名度の向上、教育・研究活動の更なる発展につながる効果が期待できます。
すでにネーミングライツ第1号として、2025年4月に府中キャンパスにオープンした「西東京国際イノベーション共創拠点」に関するネーミングライツ契約を武蔵エンジニアリング株式会社と締結し、日本語表記「邂逅館(かいこうかん)」、英語表記「TUAT∞MUSASHI ENG, INNOVATION CENTER」と名付けられました。
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