• 共同獣医学科 Cooperative Department of Veterinary Medicine
  • 共同獣医学専攻 Cooperative Division of Veterinary Sciences

教育課程

(1) 編成方針
本共同獣医学科では「人類と動物の健康と福祉に貢献する」ことの理念を実現するために、教育および到達目標は同一です。
1)共通教育科目
2)専門教育科目
3)専修コース
4)卒後教育に体系化した教育課程
以上を編成します。
共通教育科目の履修に関しては、東京農工大学大学教育センターと岩手大学教育総合センターが中心となって、全学的体制によって実施します。
専門教育科目は、基盤獣医学科目、実証獣医学科目、選択科目、専修科目に分類されます。基盤獣医学科目は、基礎獣医学科目群、病態獣医学科目群、応用獣医学科目群が、実証獣医学科目には小動物臨床獣医学科目群と大動物臨床獣医学科目群から構成されます。
なお、共同教育科目として岩手大学開講分を22科目41単位、東京農工大学開講分を23科目41単位、それぞれ設定し54科目76単位はそれぞれの大学で開講する通常科目とします。

本編成方針をもとに、以下の通り展開します。
1)共通教育科目では、獣医学の基盤となる高等動物の生命科学に対する知識とともに、人文社会科学の諸分野の課題について学ぶ。

2)専門教育科目では、獣医師として必要な専門的知識を習得させるため、次の教育科目を修得する。

  1. 基礎獣医学科目群では、獣医師の任務を遂行する上で必要な倫理性および論理性を涵養し、獣医学の根源をなす生命の基本的な成り立ちを分子レベルから個体レベルに至るまで理解することを目的とする。
  2. 病態獣医学科目群では、動物の病的な状態がどのようにして発生するかを理解し、生体の恒常性を乱す多様な外的要因(細菌、ウイルス、真菌、寄生虫等の病原体)などについて分子から個体に至る様々なレベルで理解する。
  3. 応用獣医学科目群では、動物とヒトの疾病予防の方策を理解し、ヒトの健康(公衆衛生)と、動物の疾病予防(動物衛生)を実現するための能力を身につける。
  4. 小動物・大動物臨床獣医学科目群では、各種動物の疾病の的確な診断、治療および予防を実現する能力を涵養すると同時に、実践的参加型臨床実習により、高度化する伴侶動物獣医療と産業動物獣医療に必要な知識・技術を身につける。

これらはモデル・コア・カリキュラムに準拠した編成とするとともに、特に公衆衛生と臨床獣医学教育科目を充実します。公衆衛生学教育において
は、食品安全管理学や新たに加えた国際感染症制御学を開講することにより、食の安全と家畜伝染病の制御法に関する知識の習得と深化が図られることが特徴です。臨床教育においては小動物と大動物臨床の専任教員を配置し、地域との連携のもとに実践的参加型臨床教育6単位を新たに展開します。
また、
3)専修コースにおいては、卒業後の進路希望に応じて当該分野の専門的知識と技術力を高めます。
4)卒後教育においては、附属動物病院における研修医制度と、付属施設を有効に活用した研修制度を有機的に展開します。
開設科目については、必修、選択とし、卒業に必要な取得単位数は両大学ともに同じとします。