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- 国立大学法人 東京農工大学先端産学連携研究推進センター
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梶田 真也
カジタ シンヤ
KAJITA SHINYA

農学研究院 生物システム科学部門, 教授
メールアドレス
kajita[at]cc.tuat.ac.jp([at]を@に変換してください)
ホームページ
http://www.tuat.ac.jp/~kajita/
研究分野
- A189 ライフサイエンス, A40020 木質科学
研究キーワード
- 植物,樹木,生理,遺伝子組換え,リグニン,バイオテクノロジー
研究テーマ
- 細胞壁合成異常を示す新規変異株の単離
- 遺伝子工学を用いた樹木の育種・材質改良
- 環境浄化に資する植物の探索と育種
教育・研究活動状況
- 植物細胞壁の構造可変性を利用した新規な植物材料の開発を目指して
植物の細胞壁に存在する主要成分の一つであるリグニンは、セルロースなど他の細胞壁成分と比較して、植物の種類、個体や生育環境の違いによりその化学的構造に大きな多様性が見られます。我々は植物の細胞壁成分を熱エネルギー、木材、紙・パルプ、その他の各種の基礎的な素材として日常的に広く利用していますが、リグニンの持つこの構造的多様性は細胞壁の物理性や化学性の決定に大きく影響を与えることから、植物バイオマスの主要な構成要素の一つである植物細胞壁の有効利用には、リグニンに関する生物学的、化学的側面からの基礎的知見の獲得が重要です。また、自然界に見られるリグニン構造の多様性は、この生体成分の構造的可変性の大きさを示しており、その化学構造を人為的に改変して利用目的により適合した細胞壁の成分組成を造り出すことの可能性を暗示しています。今後の研究活動の中では、リグニンを含む細胞壁成分の生合成過程の解析から得られる情報をもとにして、成分合成を司る種々の遺伝子の働きを細胞や組織レベルで精密に調節することにより、産業的により利用しやすい植物バイオマスの創出をめざします。