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国立大学法人 東京農工大学先端産学連携研究推進センター
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大川 泰一郎

オオカワ タイイチロウ

OOKAWA Taiichiro

大川 泰一郎

農学研究院 生物生産科学部門, 教授

研究分野

  1. A389 環境・農学, A39020 作物生産科学

研究キーワード

研究テーマ

  1. 水稲の耐倒伏性に関する生理学的、遺伝学的研究
  2. 高収量・高バイオマスイネの開発のための高バイオマス、強稈性遺伝子座の生理機能に関する研究
  3. 多収性水稲品種の生理生態学的研究
  4. 水稲の葉の光合成活性の維持に関する研究

教育・研究活動状況

  1. 高い生産能力を備えた作物の特徴とは?
    イネをはじめとする主要な作物は、人類が栽培をはじめて以来、遺伝的な改良と栽培技術の改良が繰り返され、20世紀には飛躍的に生産性は向上してきました。しかしながら、21世紀の世界では深刻な食料不足に陥る可能性が指摘されており、世界の食料生産を高める重要な使命があります。自給率の低い日本では今後さらに、自給率を高めていく必要があります。作物の生産量を高めるためには、単位土地面積当たりの生産量を飛躍的に向上させることが鍵となっていますが、作物の生産能力を高めるためには、どのような性質を備える必要があるのでしょうか? 植物は、葉で光を受け二酸化炭素を吸収して光合成を行います。作物は個体群として栽培されますので、光を受けやすく二酸化炭素が供給されやすい個体群構造を備えることが重要です。また、1枚1枚の葉の光合成能力が高く、葉が老化する過程で高い光合成能力をできるだけ長く維持すること、できるだけ多くの光合成産物を高い割合で効率的に葉から収穫部分に送り込むことも重要な性質です。現在、バイオマス生産、子実収量の高い作物品種の備えるべき生態生理学的性質の解明、高バイオマス作物に不可欠な倒伏抵抗性に関与する性質の解析を行い、その結果明らかになった重要な性質の遺伝解析を行い、品種改良に貢献する研究を行っています。その成果の一つに、茎を強くし倒れにくくする研究を行い、農研機構作物研究所と共同で、背が高く茎葉部バイオマス生産量が多く、倒伏抵抗性の極めて大きい飼料用水稲品種「リーフスター」を育成しました。リーフスターのような品種は飼料用だけでなく、バイオマスエネルギー用の品種としても利用できます。世界の食料不足の解決、日本の食料自給率、エネルギー自給率の向上を目標に、さらに研究を進めていきます。

共同研究希望テーマ

  1. 高バイオマス飼料用水稲の乾物生産特性、耐倒伏性に関する生理生態、遺伝学的研究

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