- 共同研究に関するお問い合わせはこちら
- 国立大学法人 東京農工大学先端産学連携研究推進センター
E-mail:urac[at]ml.tuat.ac.jp([at]を@に変換してください)
有江 力
アリエ ツトム
ARIE Tsutomu
役員, 理事
メールアドレス
arie[at]cc.tuat.ac.jp([at]を@に変換してください)
ホームページ
http://www.tuat.ac.jp/~plantp/
研究分野
- A389 環境・農学, A39040 植物保護科学
- A389 環境・農学, A39070 ランドスケープ科学
研究キーワード
- 植物病理学、菌学、土壌伝染病、総合防除
研究テーマ
- 土壌病害の発病メカニズム解析と総合防除に関する研究
- 菌類の交配メカニズムと病原性進化に関する研究
- 植物-微生物複合系の耕地環境保全への利用
教育・研究活動状況
- 病原菌の植物侵害戦略の解析とそれに対する防御システムの構築
21世紀には、地球人口の急増により食料がひっ迫することが予測されている。食用植物生産における障害の一つである植物の病気を効率的に防ぎ、安全な食料を安定供給できるように対処することを目標に以下の研究を推進している。実験対象としては、難防除病害の代表格である土壌伝染性の不完全子のう菌Fusarium oxysporumを主に用いている。 病原菌の植物侵害戦略の解析 植物病原子のう菌から、遺伝子タギング法等により病原性変異株を作出し、これを利用して病原性関連因子を分子生物学的に解析している。病原性因子がいつ、どこで、どのように発現・機能するかを調べることで、病原菌の植物侵害戦略を明らかにする。 病原菌の交配と病原性進化の関連を探る 「交配」は、遺伝子を組換え、新しい性質を獲得する場であると考えられている。菌類におけるこの交配のメカニズムを植物病原子のう菌をモデルに遺伝子レベルで解析する。さらに、交配が病原菌の病原性の進化にどのように影響を与えてきたかを分析する。 病原菌に対する植物の防御システムの解析と利用の可能性 動物の免疫システムと同様に、植物も外敵の侵入から身を守る防御システムを持っていること、「植物アクチベーター」と呼ばれる化合物が、この防御システムを活性化することが知られてきた。最近、F. oxysporumによって引き起こされる萎凋病の発病を「植物アクチベーター」のトマトへの茎葉散布で抑制できることを見出した。この理由を解析することで、植物の病原菌に対する防御システムを解析し、実際に防除に利用する可能性を追究する。 総合的防除システムの確立 植物病害防除の中心的役割は、これまで農薬が果たしてきた。しかしながら、社会的な風当たりの強さ、さらに特に土壌病害に対する特効的農薬の不在等の理由から、圃場の健康診断法、生物防除法(生きた生物を用いる)、前出の植物アクチベーター等、複数の方法を組み合わせて、単独では得られない相乗的な効果を導き出すことを目的に、総合防除法の確立およびそれを構成する各方法の検討を行っている。
共同研究希望テーマ
- 環境負荷の少ない土壌病害防除