遠藤章特別栄誉教授が「2017年ガードナー国際賞」を受賞

2017年11月8日

本学の遠藤 章 特別栄誉教授が「コレステロール生合成を抑制するスタチンの最初の発見と開発によって心血管疾患の予防及び治療法に大きな変革を起こした」功績により、Canada Gairdner International Award 2017(2017年ガードナー国際賞)を受賞し(受賞決定時の記者会見についてはこちら)、2017年10月26日(木)、農学研究院蓮見惠司教授が遠藤特別栄誉教授の代理として、カナダ・トロントで開催の授賞式の一連の関連行事に参加しました。

左からジャネット・ロサント・ガードナー財団会長、蓮見教授、伊藤恭子トロント総領事、ローン・テイレル・ガードナー財団理事長
トロント大学で遠藤特別栄誉教授の研究内容を講演する蓮見教授

トロント大学での受賞者講演会

受賞者講演会は、同日午前9時(現地時間)からトロント大学で開催されました。蓮見教授は、遠藤特別栄誉教授の「スタチンの発見と開発」について明瞭かつ分かりやすい語り口で講演し、聴衆から大きな喝采を受けました。講演後の昼食時には、トロント大学の学生たちが蓮見教授を囲み、1時間にわたり歓談しました。

 

ガードナー賞メダル

ロイヤルオンタリオ博物館での授賞式

第58回目となる2017年のガードナー賞の受賞者は7人おり、授賞式がロイヤルオンタリオ博物館において同日夕刻から開催されました。会場には、全世界的にインパクトの高いワクチン、脳卒中予防、母子保健といった多岐にわたる研究分野で顕著な貢献をした受賞者を称えるべく、560人もの参加者が集まりました。遠藤特別栄誉教授自身はご出席できませんでしたが、会場のスクリーンに本学の研究室での映像が流されると、聴衆は遠藤特別栄誉教授のインタビューに聞き入り、特に、遠藤特別栄誉教授が満面の笑顔を見せた瞬間、多くの聴衆がその映像に心を奪われました。蓮見教授は、受賞メダルを授与された後、受賞スピーチにおいて、遠藤特別栄誉教授のメッセージを伝えました。スピーチでは、ニューヨークでの滞在経験が如何にスタチン発見への動機となったかなど革新的研究成果誕生秘話も披露され、会場を沸かせました。

7人の受賞者のスクリーン映像
遠藤特別栄誉教授のスクリーン映像

遠藤特別栄誉教授の代理で授賞式に臨んで(蓮見惠司教授)

遠藤特別栄誉教授の代理として、ガードナー授賞式に出席し、遠藤特別栄誉教授の研究成果の価値に対する深い理解と受賞に対する温かいお祝いの言葉を沢山いただきました。授賞式の一連の関連行事を通して、学術ジャーナル掲載や論文数を積み上げるだけでは到達しえない、まさにサイエンスのフロンティアを切り拓いた者こそ真に受賞に値する、そのような健全なサイエンスのスピリットを感じました。

(参考)遠藤章特別栄誉教授ガードナー国際賞受賞レセプション

2017年7月6日(木)には、遠藤章特別栄誉教授のカナダ・ガードナー国際賞受賞を祝し、駐日カナダ大使公邸にてレセプションが開催されました。会場には、大隅良典氏をはじめとする過去のガードナー国際賞受賞者や本学関係者60名以上が出席し、遠藤章特別栄誉教授(写真中央)に温かい拍手が贈られました。
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