東京農工大学とタイNSTDA、JSTさくらサイエンスプログラムを実施
2022年3月15日
2022年3月7日から8日にかけて、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)さくらサイエンスプログラム事業の支援により、東京農工大学とタイ国立科学技術開発庁(NSTDA)とのオンライン交流を行いました。このプログラムは、各国・地域の若い学生や研究者を日本に短期間招き、最先端の科学技術や日本文化に触れてもらうとともに、日本人との交流を通じてお互いを理解し、強い絆を築く機会を提供することを目的としています。今回、残念ながらCOVID-19の影響で招聘できず、オンラインによる交流になりました。なお、本交流は本学のTAMAGOプロジェクト「未利用廃棄バイオマスを原料とする環境機能材料の創製」の一環として行っています。
本学からは工学研究院応用化学部門の兼橋真二准教授を受入代表者として、同部門の荻野賢司教授、富永洋一教授、銭衛華教授、農学研究院 生物システム科学部門から梶田真也教授、大学院生物システム応用科学府の髙田昌嗣助教、農学研究院 環境資源物質科学部門から小瀬亮太准教授、堀川祥生准教授、東京農工大学ASEANオフィス河井栄一所長(本学 客員教授)が参加しました。
タイからは、NSTDA金属材料技術研究センター(MTEC)のDr. Duangduen Atong(Principal Researcher and Director)氏を代表とする若手研究者を中心とする参加でした。
1日目は、本プログラムを代表して兼橋准教授による開会の挨拶、続いて有識者による講演会を行いました。学外からは大阪府立大学 前田泰昭名誉教授、明治大学 宮腰哲雄名誉教授をお招きし、これまでのバイオマス研究についてご講演いただきました。本学からは、銭教授、富永教授、髙田助教がバイオマス研究を紹介しました。講演会後、元JST Singaporeの行宗安友氏、本学小瀬准教授、堀川准教授および有識者らによるパネルディスカションで、バイオマス研究の課題と展望について、活発な意見交換を行いました。
2日目は、研究交流として、再度大阪府立大学の前田名誉教授、長年タイで日本とタイの研究開発の交流に尽力して来られた元JST Singaporeの行宗安友氏にご講演いただき、さらに本学から兼橋准教授が研究紹介を行いました。引き続きNSTDAのDr. Duangduen Atong氏からご自身のバイオマス研究を紹介いただきました。講演会後、自由討論においてバイオマス研究の国際展開の重要性や課題、また現在、準備を進めている国際共同研究プロジェクトについても議論しました。閉会の言葉では、本学ASEAN事務所河井栄一所長より、本プログラムの重要性や今後の双方の交流の活発化、国際共同研究への進展を祈念する旨の挨拶がありました。
日本およびタイからの参加者はおよそ50名におよび、本学の農工融合の特色を活かした大変有意義な国際交流プログラムとなりました。