本学キャンパス内における水道水について

2023年9月27日

本学キャンパス内における水道水について

東京農工大学

 昨今、水道水に含まれる有機フッ素化合物(PFAS)について様々な議論や報道がなされています。国は、PFASであるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)とペルフルオロオクタン酸(PFOA)を、人の健康の保護に関する要監視項目に位置付け、公共用水域及び地下水における暫定目標値(暫定指針値)を1リットルあたり50ナノグラム(50ng/L、PFOSとPFOAの合計値)に定めています。なお、国内において、PFOS、PFOAの摂取により人の健康被害が発生したという事例は確認されておりませんが、国は最新の知見を踏まえた暫定目標値の取扱いについて、専門家による検討を進めています。

 本学の府中キャンパス及び小金井キャンパス(以下「両キャンパス」という。)において使用している水道水は、両キャンパス共に、井戸から地下水を汲み上げ、適切な水質処理を経た上で使用しています。
 PFASは、水道法に基づく水質基準項目には含まれていませんが、両キャンパスにおける水道水に含有するPFAS濃度について、令和5年3月に専門業者に測定を依頼しました。測定の結果、両キャンパスとも国の暫定目標値を下回っていることが確認されましたが、府中キャンパスでは比較的数値が高かったことから、国の検討状況等を鑑み、府中キャンパスのみ、水質検査に精通している本学の研究者と専門業者との連携により、さらに複数回・複数か所で水質検査を実施しました。その結果、サンプル採取の時期や場所によっては、国が定める暫定目標値を超えるケースがあることが明らかになりました。

 原因を調査したところ、府中キャンパスで利用している2つの井戸のうち、1つの井戸についてPFASの数値が高い場合があることが判明しました。
 これを踏まえ、府中キャンパスではPFASの数値が高い1つの井戸の利用を停止するとともに、府中キャンパス構内の水道水の蛇口に簡易浄水器を設置しました。また、飲料水については、従来から使用しています浄水給水器を活用するよう周知しました。さらに、令和5年度中に地下水の処理工程においてPFAS等の除去能力の高い新たなフィルタを設置します。

 本学では今後とも両キャンパス内の水道水の安全性を確保するため、水道水に含有するPFAS濃度を定期的に検査するとともに、水質の管理を徹底してまいります。

以 上

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