・環境への負荷を軽減する「グリーンラボラトリー」(下記参照)というコンセプトに従い、全国の大学で初めてオートクレーブを必要としない動物飼育施設です。 この施設は約5000匹のマウスを収容できるSPF(無菌)飼育室の他、一般仕様の実験室、洗浄室、データベース管理室から構成されています。 施設への入室は指紋認証による厳しいセキュリティシステムで管理しており、施設内の人の動線を厳格に管理しています。従来、大学の施設では困難であった、 施設内の一般使用エリアの清浄度の維持に対しても特段の配慮をしています。 医薬品開発におけるデータの信頼性保証で求められるGood Laboratory Practice(GLP)の考え方に基づく施設管理を行っています。

・施設利用に関する詳細はBRL利用規定をご参照ください。


グリーンラボラトリー


実験室の建物は現代の建築物の中で最もエネルギーを消費するものの一つです。
今、アメリカから始まった「グリーンラボラトリー」のトレンドが世界に拡がっています。ラボラトリー・デザイナーのケネス・A・コーンバーグは、 「地球温暖化を食い止めるために、資源を有効に利用し、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすことは、緊急の課題です。我々にできることは、 できるだけCO2の排出量の少ないグリーンなラボ施設をつくることと、エネルギー技術を再生可能なものに置き換えるための科学的発見を支援する ラボを作ることです。」と述べています。 私たちもこの施設を設計するにあたって、グリーンラボラトリーのコンセプトに共感し、それを実現するための工夫を取り入れました。具体的には、 マウスを飼育するケージを滅菌済み・ディスポーザブルタイプのものを導入することにより、エネルギーを大量に消費するオートクレーブを必要と しない動物飼育施設としました。 ケージの素材はリサイクル可能なPET樹脂でできており、使用済みケージはリサイクルされます。