定休日:年中無休
営業時間:17:30〜3:00
(お客様がいなければ1:15頃
に閉店することもあります)
Tel:042-383-1468
場所:小金井市東町
4-31-18

 イタリアのすべての町には、一軒以上かならずバールと呼ばれる社交場がある。ある者は仲間たちと日々の労働の疲れをねぎらい、ある者は酒と向き合って盃との会話を楽しむ。もともと「バー」とは止まり木の意味を持つ言葉だ。「この店も小金井の人たちの"バー"になれたら嬉しい。」そう話す若いマスターの店、「すぎだまや」を今回レポートする。
堀尾正靭先生によるバーのイラスト
ワインへの目覚め
 マスターが店を持ちたいを考え始めたのは19歳のころ。その時は喫茶店を開きたいと漠然と考えていた。どうせ教わるなら一流のプロから、ということで代官山の某有名イタリアンレストランに弟子入りする。イタリア料理を教わろうと選んだ店だが、この店で偶然にもワインとの出会いがあった。この店ではワインを出すもののソムリエがいなかった。そこで必要に迫られ、まったく縁がなかったワインを一から勉強する羽目になった。最初は仕方なく飛び込んだワインの世界だったが、いつのまにかすっかりワインの魅力に取り付かれた。すぎだまやにはマイナーな地葡萄で作ったワインが並ぶ。どのワインも葡萄の個性が100%味わえるものばかりだ。
店内に並ぶワインボトル
日本人だから
 ワインにすっかり引き込まれたマスターの心は喫茶店からワイン専門店へと移り変わっていた。そんなある日、ある居酒屋で一杯の日本酒を飲んだ。ワインと同じ醸造酒である日本酒。しかし、日本酒にはほとんどいいイメージがなかった。そのイメージは覆された。 ワインの味の決め手になるのはほぼ葡萄だといってもいい。しかし日本酒は同じ米を使っていてもまったく違う味の酒が出来上がる。それは水の性質だったり、酵母の種類だったり、気候だったり様々な要素が絡みあう。飲んでみるまでその日本酒がどんな味なのか想像もつかない。店に並ぶ日本酒はマスターが本や試飲会で探し出し実際に味わった自信を持って勧められる一品だ。「小さな酒造がいい酒を造っているんです。それをお客様にお伝えできたらと思いますね。」 店の名前である「すぎだま」も日本酒から由来する言葉だ。八百万の神を信仰していた日本には日本酒の神様も存在する。「松尾様」といい、それを奉納しているのが松尾大社だ。酒造で働く杜氏たちは新酒が出来ると松尾様に感謝し、酒造の前に杉枝で作った大きな球を吊る。これが杉玉である。日本酒とワインのお店であるにも関わらず、日本酒に由来する店名を使ったのはなぜなのか問いかけてみた。

「そうですねぇ、、、やはり日本人だからですかね。」

バックライトに照らされる酒瓶

店内に吊るされた”すぎだま”
郷土の料理を
 イタリア料理というのは郷土色が強い。マスターが特に参考にしていると言うのがシチリア料理。鮮度のいい素材が取れるシチリアでは素材をいじらず、塩コショウでさっぱりと味をつける。「素材を壊したらイタリア料理じゃないですよね。」とマスター。今も年に2〜3週、イタリアへ行き、飛び込みで修行をする。自分のイタリア料理を模索する日々だ。いずれ1〜2品、「本日のおすすめ料理」のようなものを用意したいとマスターは語る。
店内の様子
 「酒をストーリーで飲んで欲しい」今回の取材でもっとも心に残った言葉だ。例えば荒澤岳(\500)という酒がある。新潟の山奥に利根川の源流がある。八木澤ダムから利根川に向かう一本の川の水がこの日本酒に使われる水だ。量は少ないながらも昔ながらの製法で丁寧に作られている酒である。「今年も頑張ってくれたな。」と杜氏さんの顔を思い浮かべながら盃を傾ける。一つ一つの酒にまつわるそんなストーリーを聞くためにすぎだまやに足を運ぶのももう一つの楽しみかもしれない。
記事:905
写真&ページ:TORU

写真をクリックすると大きな画像が見られます


小金井蛙新聞社について - Web Frog News について

Web Frog News Top Page

お問い合わせは gama@cc.tuat.ac.jp まで.

Copyright c 2002-2003 The Koganei Web Frogs. All Rights Reserved.