若手研究者の自立的研究環境整備促進事業
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ホーム >> 若手研究者の紹介 >> 崔 東寿

プロフィール

崔 東壽
Choi Dong-Su

教育協力分野 農学府 自然環境保全学専攻
メールアドレス choids@cc.tuat.ac.jp
研究分野 自然環境保全学
キーワード 樹木生理、外生菌根菌、環境汚染、森林生態、環境修復
職歴
2005年04月〜2006年11月 JSPS外国人特別研究員
学歴
韓国慶熙(Kyung Hee)大学林学科 2000年卒業
韓国慶熙(Kyung Hee)大学大学院 造林森林環境専攻 2002年修了
北海道大学大学院博士後期課程 農学研究科環境資源学専攻 2005年修了
受賞歴
北海道大学大学院農学研究科外国人留学生優秀賞受賞(2003年09月01日)
主な論文・解説
Choi, D.S., Kayama, M., Jin, H.O., Lee, C.H., Izuta, T. and Koike, T. (2006) Growth and physiological responses of two pine species planted under a polluted industrial region in Korea. Environmental Pollution 139 : 421-432.
Choi, D.S., Kayama, M., Chung, D.J., Jin, H.O., Quoreshi, A.M., Maruyama, Y. and Koike, T. (2005) Mycorrhizal activities in Pinus densiflora, P. koraiensis and Larix kaempferi native to Korea raised under high CO2 concentrations and water use efficiency. Phyton _ Annals Rei Botanicae 45 : 139-144.
Choi, D.S., Lee, C.H., Kayama, M., Jin, H.O. and Kim, Y.C. (2005) Growth of Korean pine seedlings planted in granite-forest soil treated with H2SO4, HNO3 and HCl solution. Phyton _ Annals Rei Botanicae 45 : 157-162.
Choi, D.S., Quoreshi, A.M., Maruyama, Y., Jin, H.O. and Koike, T. (2005) Effects of ectomycorrhizal infection on growth and photosynthetic characteristic of Pinus densiflora seedlings growth in high CO2. Photosynthetica 43 : 223-229.
Choi, D.S., Jin, H.O., Lee, C.H. and Kayama, M. (2005) Effect of simulated soil acidification on the growth of Korean pine (Pinus koraiensis) seedlings in granite-derived forest soil. Environmental Sciences 12 : 33-47.

研究紹介

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開発による森林減少→文明の衰退→森林の回復というサイクルは、産業革命が起きるまで、世界のどこでも見られたものであった。残念ながら、産業革命による化石燃料の使用や人口の爆発的な増加はこの自然のサイクルを崩し始めた。爆発的な世界人口の増加によって、食糧供給と経済的利益を目的とする農耕地拡大、木材輸出、燃料確保等のために世界の森林は過度な伐採をされ次第に減少しつつあり、産業化による化石燃料使用の急増は地球全体の二酸化炭素濃度、気温、酸性沈着物の増加や人間が住んでいない南極上空のオゾンの量が減少してきた。「森と土地と水と大気」は、相互関係にあり、森が減った分だけ二酸化炭素の吸収量が減少し、地球温暖化が進む。しかし、気温上昇にとどまらず、降水量減少による一部地域の砂漠化、海面上昇、マラリアなどの熱帯に多い病気の高緯度地域への進出、生物相の急激な変化が予想される。このような地球環境の急激な変化は人類の生存を十二分に脅かすことになった。そこで、大気汚染物質や大気CO2濃度、また窒素酸化物の沈着量の急激な増加を中心とした変動環境下における緑化・生態系修復技術の向上を樹木の生理生態的な応答と土壌微生物による影響を手がかりとして進めている。研究を進める手法は、森林生態学、土壌学、土壌微生物学、植物生理学、大気環境学等にまたがる境界分野と言える。急速な経済発展の中で生じてきた環境劣化によって損なわれてきた森林を、緑の環境資源として捉え、修復と再生および持続的な維持管理技術の発展に貢献できる研究を進めている。

本テニュアトラックシステムについて

テニュアトラックシステムは日本の大学では始めて導入された全く新しいシステムで、採用された人は一定期間の間、自由に研究を進めると共に大学のことを学ぶことが出来るのがこのシステムの魅力だと思う。しかし、その間成果を出さなければ追い出される厳しいシステムでもある。まだ過度期であるこのシステムは、人々の認識が足りないため日本大学のシステムとして定着するまでは時間が必要だと思う。

今後の抱負

21世紀に世界が共有すべき基本的な価値の一つとして、自然の尊重が挙げられる。私たち人類は、これまで様々な科学技術を発展し、人類の繁栄と便利さを得てきたが、変わらないことは、決して無機物から有機物は作り出せないということである。そして、その有機物すなわち地球上の生物資源の9割は森林に存在し、日本国では絶滅危惧種の47%は森林域を生息とするなど、自然の循環系である森林の重要性がある。その森林の大事さを伝えるため国際的な連携の下で、学問的な認識と社会的な認識の間のギャップを埋める教育と人材の育成に貢献したい。
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