若手研究者の自立的研究環境整備促進事業
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ホーム >> 若手研究者の紹介 >> 木庭 啓介

プロフィール

木庭 啓介
Koba Keisuke

教育協力分野 農学府 物質循環科学専攻
メールアドレス keikoba@cc.tuat.ac.jp
研究分野 生物圏環境科学
キーワード 生元素循環、安定同位体、生態系生態学、生物地球化学
職歴
1996年04月〜1998年09月 京都大学大学院 農学研究科 日本学術振興会特別研究員
1998年10月〜2003年04月 京都大学大学院 情報学研究科 助手
2000年02月〜2001年01月 The Ecosystems Center, Marine Biological Laboratory 客員研究員
2003年05月〜2006年10月 東京工業大学大学院 総合理工学研究科 講師
2006年11月〜 現在にいたる
学歴
京都大学農学部林学科 1994年3月卒業
京都大学大学院農学研究科修士課程 1996年3月修了
京都大学大学院農学研究科博士課程 1998年9月中退
博士(農学)京都大学 2000年1月 
受賞歴 特になし
主な論文・解説
K. Koba, M. Hirobe, L. Koyama, A. Kohzu, N. Tokuchi, K. J. Nadelhoffer, E. Wada and H. Takeda. Natural abundance of 15N in plants and soils of a temperate coniferous forest. Ecosystems 6 (5): 457-469 (2003)
K. Osaka, N. Ohte, K. Koba, M. Katsuyama and T. Nakajima. Hydrologic controls on nitrous oxide production and consumption in a forested a headwater catchment in central Japan. Journal of Geophysical Research-Biogeosciences doi:10.1029/2005JG000026 (2006)
T. Osono, S. Hobara, K. Koba and K. Kameda. Reduction of fungal growth and lignin decomposition in needle litter by avian excreta. Soil Biology & Biochemistry 38: 1623-1630 (2006)
M. Itoh, N. Ohte, K. Koba, M. Katsuyama, K. Hayamizu and M. Tani. Hydrologic effects on methane dynamics in riparian wetlands in a temperate forest catchment. Journal of Geophysical Research-Biogeosciences doi:10.1029/2006JG000240 (2007)
H. Yamagishi, M. B. Westley, B. N. Popp, S. Toyoda, N. Yoshida, S. Watanabe, K. Koba and Y.
Yamanaka. Role of nitrification and denitrification on the nitrous oxide cycle in the eastern
tropical North Pacific and Gulf of California. Journal of Geophysical Research-Biogeosciences (in press)

研究紹介

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私は、これまで様々な生態系における生元素(たとえば窒素、炭素)の循環について研究を行ってきました。生物が物質を様々な形で利用することによって生元素の循環は駆動していますが、そのような生物的な現象だけでなく、物質の持つ物理的・化学的な特徴が、生元素の循環には大きく関与しており、結果としてその循環系は大変複雑です。そのため、生元素循環研究はしばしば困難ではありますが、しかし、健全な生態系の維持管理、そして昨今の地球環境問題における生態系の機能を鑑みた時、生態系の維持基板としての生元素循環系を把握することは大変重要です。
私は、生元素循環について、物質の持つ安定同位体比という指標を通じて研究を行っています。この指標は、生物におけるDNAのようなもので、物質がどのような歴史を経てきたか、物質の履歴情報を明らかにすることの出来るものです。この安定同位体比という指標を用い、今までは追跡することが困難であった物質の流れ、たとえば砂漠における植物の水吸収や、土壌の中での微生物と植物の養分獲得競争といった現象、さらには人間活動によってどのように窒素が陸水生態系に供給されているかという問題にアプローチしています。特に近年は、温室効果ガスであるメタンや一酸化二窒素という気体に着目し、これらがどのようなプロセスで発生し、どのように消費されているのか、ツンドラから熱帯雨林まで様々な生態系での研究を、安定同位体比を用いて行っています。

本テニュアトラックシステムについて

他の国の共同研究者が、テニュアトラックの時期に、非常に厳しい環境で自己研鑽をしているのを近くで見ていました。研究教育という、非常に特殊かつ重要な資質が求められる環境で自分がやって行くためには、厳しい環境に身を置く必要があると考え、今回の応募を決意しました。この制度を自分で有意義に活用し、良い結果を得られるように努力すると共に、この制度がより良いものになるように、一期生として何かしらの貢献が出来ればと考えています。

今後の抱負

生元素循環を駆動している主役は微生物と言っても過言ではありません。近年の分子生物学的な手法の発達によって、循環系を駆動している役者たち(微生物)についての情報は集まりつつあります。今後は、その役者たちが舞台(環境)でどのような振る舞いをしているのか(機能)、さらにその劇のストーリーをどう描くのか(制御)、というところまで視野に入れつつ、微生物生態と物質循環のより有機的なつながりを模索したいと考えています。
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研究室のホームページ

http://www.tuat.ac.jp/~keikoba/
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