4軸型自動回折計利用の手引き

 

 

 

2003/05/14

 

X線結晶構造解析実験施設運営委員会


              14軸型自動回折計を使用するにあたって

 

 本装置は、X線結晶構造解析実験施設運営委員会 (英名:Committee for X-ray crystallography laboratory at Tokyo University of Agriculture & Technology) (以下運営委員会) が管理しています。使用にあたっては以下の事項を遵守・ご了解ください。

1.X線室において実験する者は、各部局において放射線取扱者の登録を行い、入室に際してはフィルムバッチを着用して下さい。

2.使用に当たっては、この手引書を熟読の上、十分に理解・遵守してください。

3.測定中は、必ず毎日、装置の様子を見に来るようにして下さい。

4.X線室の出入りは、原則として、祝休日を除く月曜日から金曜日、9:00~19:00 です。

 週の真中に休日が来る週はできるだけ避けて予約を取ってください。

5.本装置による成果を論文で発表される場合は、本装置を使用した旨、論文に明記し、別刷を一部、運営委員会委員長までお送りください。以下に例を2つ挙げます。

Diffraction data were measured on a Rigaku AFC7R diffractometer at the X-ray crystallography laboratory, Tokyo University of Agriculture & Technology, Fuchu, Tokyo.

We are indebted to the X-ray crystallography laboratory at Tokyo University of Agriculture & Technology, Fuchu, Tokyo for data collection.

8.装置使用中に異常を感じたらすぐに以下のシステム管理者まで連絡して下さい。

  連絡先: 農学部応用生物科学科 殿塚隆史 内線 (5702)

              

                       

 

 


                             2.結晶を取り付ける  

 

       大気中で結晶が安定な場合

 

1.金属製のピン (ユーザーには 本貸与します) に、細いガラス棒を接着剤で付ける。

  接着剤が固化したら、下に示すような長さにガラス棒を切断する。

2.顕微鏡下で結晶をガラス棒の先に付ける。

                                                           

            大気中で結晶が不安定な場合(タンパク質等)

 

1.市販のガラスキャピラリーに結晶母液とともに封入する。この場合、ピンのヘッドと結晶との距離はガラス棒に取り付ける場合と同じである。

                  


              3.予約をとる

 

使用前に農学部の殿塚 内線(5704)、メールtonozuka (at-mark) cc.tuat.ac.jpまで連絡してください。

 

 

              4.実験をする前に

1.X線室のドアに在室の鍵を掛ける。帰宅するときは札をX線室内へ戻しておく。

2.備え付けの使用簿に必要事項を記入する。

 

 

              5.X線を発生させる

1.X線発生装置のパネルを上に示す。OPERATE@ランプが点灯していることを確かめて POWER ONAボタンを押す。

2.画面Bに READ NOW の表示が出たことを確かめて XRAY ONCボタンを押す。ランプが点灯して 20 kV, 10 mA の出力で X 線が発生する。 READ NOW の表示が出ない場合、その原因としては防護カバーのどこかが開いている可能性がある。防護カバーを全てチェックしてなおかつ READ NOW の表示が出ない場合はシステム管理者まで連絡する。

3.MENU ボタンのDを押して画面にメニューを表示させる。カーソルボタンEを押して kV/mA SET のところまでカーソルを持っていき ENTER ボタンFを押す。kV/UP DN ボタンG、mA/UP DN ボタンHを使用して以下に示すようにX線の出力を上げていく。

 

kV

20

20

20

30

30

30

36

36

40

40

50

50

mA

10

50

100

50

100

200

100

200

100

200

100

200

時間()

5

5

5

5

5

5

5

5

5

5

5

5


              6.データを測定する

 

1.4軸自動回折計のコントローラーのスイッチを ON にする。

2.PC のスイッチを ON にする。

3.CD コマンドでユーザー名のディレクトリーへ行く。例:CD SAKANO

4.GETMAS と入力する。

5.CTR と入力する。

6.ALLINIT と表示されていることを確かめてリターンキーを打つ。

7.しばらくするとコマンド入力状態となる。○60 と入力する。

8.X線発生装置の DOOR ボタンIを押す。ピーピーという音がなり、防護カバーを開けることができる。DOOR ボタンを押さずに防護カバーを開けるとX線が緊急停止するので注意する。

9.ゴニオメーターヘッド (以下ゴニオ) を下に示す。ゴニオは大変高価なのでその取り扱いには細心の注意を払うこと。まずネジ@を少し緩めて (緩めすぎると外れてしまうので注意する)、結晶を取り付ける。次にゴニオを4軸自動回折計に取り付ける。

   

               

 

 

 

 

 

10.ゴニオのネジAを少し緩めてネジBを回し、顕微鏡で結晶を見ながら大体の高さを調節する。

11.4軸自動回折計のゴニオ取り付け位置にあるネジ(ゴニオ固定ネジ) を少し緩めるとゴニオが自由回転できるようになるので、常に回転軸上に結晶がくるようにゴニオのネジC、Dを回して調整する。望遠鏡の十字が必ずしも回転軸上と一致していないので注意する。

12.10,11の操作を繰り返して調整が終われば、PC から C90 と入力して結晶の中心の位置を覚える。次に PC から C-90 と入力して結晶の中心の位置が同じであることを確かめる。もしずれていればゴニオのネジBで調整する。

13.調整が終われば、ゴニオのネジAおよび4軸自動回折計のゴニオ固定ネジを軽く締めて、防護カバーを締める。

14.PC から AUTO と入力する。画面出力をプリンターに出力したい場合は PRINT ON に、またファイルに出力したい場合は LIST にマウスを使用して変更する。


              7.測定が終わったら

 

1.EXIT と入力して通常の画面に戻る。

2.PC から PROCMENU と入力する。

3.指示に従ってデータを入力していく。わからないところはリターンでよい。

4.FTP CSASP と入力する。

5.login name を訊いてくるので pub と入力する。パスワードは(      )

6.ftp> の文字が出たら、cd コマンドでユーザー名のディレクトリーへ行く。

   例:cd sakano

7.mput *.* と入力する。

8.quit と入力する。

9.shut down と入力する。

10.PC のスイッチを OFF にする。プリンターを使用した場合プリンタースイッチを OFF にして、自分で使った出力用紙は持ち帰る。

11.4軸自動回折計のコントローラーのスイッチを OFF にする。

12.ゴニオメーターヘッドを4軸自動回折計から取り外し、結晶をゴニオメーターヘッドから取り外す。結晶、その他持ち込んだものは必ず持ち帰ること。

13.X線の出力を以下に従って 20 kV10 mA まで下げる。

 

kV

50

40

36

30

30

20

20

mA

100

100

100

100

50

50

10

時間()

10

10

10

10

10

10

10

 

14.XRAY スイッチを OFF にする。POWER スイッチを OFF にする。

15.データが CSASP に転送されていることを確かめた後、必ず PC の自分のディレクトリー内のデータは DEL コマンドで消去しておくこと。


              8.構造解析

 

1.コンピュータに login する。

2.PC からデータを転送したディレクトリーへ行く。

3.texsan と入力する。

4.process raw data

5.solve