Abstract
Restriction enzyme-mediated integration (REMI) 法により,キャベツ萎黄病菌Fusarium oxysporum f.sp. conglutinansの病原性変異株REMI10が得られた.このREMI10について解析した結果,形質転換ベクターが,他の植物病原糸状菌のアスパラギン酸プロテイナーゼと相同性の高い遺伝子fap1のHindIII 部位に1コピー挿入されていることが明らかになった.また,reverse transcription(RT)-PCRを利用して,培地及びキャベツ萎黄病菌を接種したキャベツ根におけるfap1の発現を解析した.その結果,fap1はキャベツ根やBSAを唯一の窒素源とした培地で発現し,キャベツ萎黄病菌を接種したキャベツの根では,接種48時間後に発現が確認された.この遺伝子をコスミドゲノミックライブラリーよりクローニングし,遺伝子破壊ベクターpFDAP-2を構築して,fap1の遺伝子破壊を行った.得られた6つの遺伝子破壊株はキャベツへの病原性を失わなかった.この結果より,キャベツ萎黄病菌のfap1遺伝子は,感染時に発現はしているが,病原性に必須ではないと推測された.
*東北農研センター Natl. Agric. Res. Ctr. Tohoku
平成14年度日本植物病理学会東北部会(2002年3月25〜26日、盛岡市)口頭発表