Abstract
継代培養中に得られたキャベツ萎黄病菌の病原性喪失菌Cong:1-2株は,室内試験において,振とう培養により形成されるbud-cellをキャベツ苗に前接種するとキャベツ萎黄病の発病を抑制する(吉田ら,2003).そこで,Cong:1-2及び野生株Cong:1-1のキャベツ苗への感染について調べた結果,Cong:1-2はキャベツ根内には侵入するが,その後のキャベツ植物体上部への進展が野生株に比較して著しく遅いことが明らかになった.さらに, GFP遺伝子を導入したCong:1-2-GFP及びCong:1-1-GFPを作製し,キャベツ根への侵入を比較したところ,Cong:1-2-GFPはCong:1-1-GFPに比べ根内部への侵入も遅かった.また,Cong:1-2を前接種したキャベツ苗と無処理のキャベツ苗にCong:1-1-GFPを接種した場合,Cong:1-2を処理したキャベツ苗では無処理の苗に比べてCong:1-1-GFPのキャベツ根内部への侵入が抑制されることが明らかになった.これより,病原性喪失菌Cong:1-2の前接種によるキャベツ萎黄病発病抑制は,病原菌のキャベツ根への侵入阻害が関与している可能性が示唆された.(共同研究内容)
*農環研
**東北農研
平成16年度日本植物病理学会大会(2004年3月、福岡市)口頭発表