萎凋病菌レース1抵抗性トマト品種に病原性を示す萎凋病菌レース1のREMI変異株
REMI mutants of Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici race 1 having pathogenicity on race 1-resistant cultivars of tomato
中村亘宏・川部眞登・寺岡 徹・有江 力
Nakamura, N., Kawabe, M, Teraoka, T. and Arie, T.

Abstract

トマト萎凋病菌 (IFO6531株 : FOL) レース1からREMI (Restriction Enzyme Mediated Integration) 法で獲得した1200株の形質転換体中に,3株の興味深い病原性変異株 (X-62株,X-83株,X-583株) を見出した.これら3株は,レース1抵抗性トマト品種に対して,非病原性遺伝子破壊時に予想される親和性反応を示した.プラスミドレスキュー法によって形質転換用プラスミドpHYG-EGFP-EX挿入部位周辺ゲノム領域の解析を行った結果,X-62株とX-83株では同一領域にプラスミドの挿入が起きていた.プラスミド挿入部位を挟んで,キュウリモザイクウィルス (CMV) の外被タンパク質RNAと高い相同性を示す配列 (282 bp, 59 bp) がinverted repeatで,さらにこれらと隣接して,class II transposable element (class II TE) もしくはminiature inverted repeat transposable element (MITE) に特徴的なterminal inverted repeat (TIR) 様配列が存在した.F. oxysporumで既知のclass II TEであるimpalaやFot1との相同性は低かった.現在FOLでの遺伝子破壊によって同領域と非病原性との関連を解析している.


平成16年度日本植物病理学会大会(2004年3月、福岡市)口頭発表