Trichoderma atroviride SKT-1株によるイネ種子伝染性病害の生物防除(6)
- Trichoderma atroviride SKT-1株によるイネ種子伝染性病害防除の作用機構(2)- Biological Control of Rice Seed-born Diseases by Non-pathogenic Trichoderma atroviride SKT-1 (6)
-Mode of action on Biological Control of Rice Seed-born Diseases by Non-pathogenic Trichoderma atroviride SKT-1 (2)

渡辺 哲*・熊倉和夫*・豊島 淳*・宮田雄一郎・有江 力・寺岡 徹・永山孝三*
S Watanabe S, K Kumakura, J Toyoshima, Y Miyata, T Arie, T Teraoka and K Nagayama

Abstract

昨年度の本大会において演者らは,殺菌剤ベノミルがTrichoderma atroviride SKT-1株(以下、SKT-1株)に対し強い抗菌力を示し,その生物防除活性を打ち消すことを発表した.この性質を利用してベノミル併用によるSKT-1株の生物防除活性メカニズムについて検討を行った.イネばか苗病菌に対して浸種同時処理,播種時および播種1日後までは発病抑制効果が消失したのに対して,播種3日後以降では発病抑制効果が発現した.この結果は催芽〜播種3日後頃までの期間にSKT-1株の生菌体がイネの種子周辺,幼芽或いは根圏に存在することにより,発病抑制効果を発現するものと考えられた.また,籾上でのSKT-1株胞子の発芽及び菌糸成長について電子顕微鏡(SEM)観察を行ったところ,15℃浸種浸漬,30℃催芽条件下では浸種24時間前後から胞子の発芽が始まり,浸漬中にも菌糸の伸張が認められ、催芽時にはより顕著な菌糸の伸張が認められた.更にSKT-1株にGFP発現ベクターをREMI法により導入し,籾上でのSKT-1株の挙動のモニタリングを行った.
*クミアイ化学


平成15年度日本植物病理学会大会(2003年3月、東京都千代田区)口頭発表