茎葉散布型プラントアクチベーターで土壌伝染性フザリウム病を防除できるか?
白水健太郎・石川 亮・仲下英雄・本山高幸・山口 勇・寺岡 徹・有江 力

Abstract

バリダマイシンA(VMA)とその活性本体であるバリドキシルアミンA(VAA)はイネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)に卓効をしめす殺菌剤であるが、殺菌性を示さないFusarium oxysporum f. sp. lycopersiciによるトマト萎凋病に対しても茎葉散布で発病抑制効果を示し(ポット試験)、その効果発現が抵抗性誘導によることが示唆されている。発病抑制効果に散布時におけるトマトの生育ステージによる差異はなく、散布後1日〜3週間持続した。おそらく、抵抗性が約1日目に発動され、以降長期間維持されると考えられた。また、イネ紋枯病菌に対する殺菌性は、VAAがVMAに比べ10〜100倍の高いことが知られているのに対して、トマト萎凋病に対する発病抑制効果はVAA、VMA共に10μg /ml以上で認められ差異はなかった。さらに、この効果は植物種間および品種間で差が認められ、トマトで高い効果がみられるもののキャベツ、キュウリ等では効果は低く、トマトの中でも品種「おどりこ」、「ポンデローザ」、「桃太郎」等で効果が高く、「ひかり」、「れいしゅう」等で低い傾向が見られた。  一方、VMAおよびVAAの茎葉散布により、トマト組織内のサリチル酸濃度が散布3日で上昇し、7〜14日後まで維持された。


平成13年度日本植物病理学会植物感染生理談話会(2001年7月、山梨県富士吉田市)ポスター発表