超分子


超分子は分子と分子が相互作用をして、新しい機能を発現する分子です。たとえば、数個の原子や分子が集合したクラスターや、ゲスト−ホスト化合物の形成などが超分子構造として知られています。生体内でも、DNAの二重らせん構造や複合たんぱく質などがあります。超分子構造の形成により、今までにない特異的な性質が発現するために、新規材料として注目を集めています。

当研究室では、シクロデキストリンポリアミドアミンデンドリマーの末端基に導入したシクロデキストリン修飾デンドリマーを合成する。デンドリマーの骨格とシクロデキストリンの空孔を利用すれば、生体内の有害物質を除去できる可能性があります

(峯岸)












デンドリマー

樹木のように規則的に枝分かれした構造を持つ三次元の多分岐高分子。
現在、内部や表面に様々な官能基を導入することによって、機能性を持たせた様々なデンドリマーが合成され、超分子機能材料として広範囲での応用が期待されている。1980年代半ばに最初の「デンドリテック高分子」として発表されたポリアミドアミンデンドリマーは、金属との錯形成や、生体適合性などが報告されている。高世代のものは分子内空孔を利用した包接錯体の形成も可能である。



ポリアミドアミンデンドリマーの構造式
(第2世代、エチレンジアミンコア)









シクロデキストリン

α−Dグルコピラノースがα-1,4結合で結合した大環状オリゴ糖。
結合するグルコピラノ−ス単位が6個、7個、または8個のシクロデキストリン(それぞれα、βγ)が一般的である。内部の疎水的空孔に起因する包接錯体の形成がよく知られている。



β-シクロデキストリン