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生体物質の光機能 <前のページ 次のページ>

レチナールは我々の網膜細胞に存在する生体分子で、視覚の過程において光センサーの役割を担っています。レチナールに光が照射されると、シス体とトランス体の間で異性化反応が生じます。私たちはすでに、シアニン系色素分子においては、異性化反応と密接なねじれ運動を制御することに成功しています。

化学反応のコヒーレント制御では、互いの位相関係をロックさせたパルス対によってもたらされる量子波束の干渉効果がすでに報告されています。私たちは、この量子波束の干渉効果が、比較的分子量が大きくて反応性を示す分子においても見られるか関心を持っています。

  
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そこで、光異性化反応を生じる分子に位相ロックパルス対を照射して、その反応速度や反応収率に影響が出るかを検証しました。能動的に安定化させたマイケルソン干渉計を用いて、位相がロックされた2つのパルス対を生成しています。

03 結果として、パルス間の位相がロックされている場合に、ロックされていない場合に比べて異性化反応の効率が上がることが確認されました。現在、この2つのパルスでそれぞれ誘起された量子波束の干渉効果が見られるか、確認しています。
T. Kojiri, K. Misawa, and R. Lang, J. Phys. Soc. Jpn., 77, 014708 (2008)

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