学内の動き T行事・イベント
◎ 平成26年度 公開講座を開催
<ナシ栽培の基礎を学ぼう!>
 5月17日(土)、31日(土)および8月25日(月)の全3回、府中キャンパスにおいて、公開講座「ナシ栽培の基礎を学ぼう!」が開催されました。
 本講座はナシの開花から結実・収穫までの成長過程を、実際の栽培管理をとおして理解することを目的としており、高品質な果実を生産するために着果量を調整する摘花(5月17日)、果実を病虫害から守るための袋掛け(5月31日)、収穫・選果と果実品質調査(8月25日)が行われました。
 受講者は慣れない脚立を用いた作業にも熱心に取り組み、農作業の大変さを実感していました。
 講座最終日には、無事に収穫できた完熟の'幸水'を音声式重量判別機で等級選別し、糖度を測定しました。果実の糖度は13度前後と高く、参加者の食味評価は「甘くてみずみずしい」と大好評でした。
   
<子ども樹木博士>
 8月30日(土)、府中キャンパスにおいて、小中学生とその保護者を対象とした公開講座「子ども樹木博士」が開催されました。
 本講座は、戸田浩人農学研究院教授、小池伸介農学研究院講師、渡辺直明農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター)自然環境分野長が担当し、子どもたちに身近な自然に興味を持ってもらうことを目的として、16年間継続して開催されています。
 当日は、子どもたちが数名ずつの小グループに分かれ、府中キャンパス内の身近な樹木の名前、性質、用途などを、担当学生から丁寧にわかりやすく説明を受けた後、室内で標本を用いて樹木名を当てる段位テストに臨みました。
 受講者は、学年、経験、申し出により、初級(34種)、中級(55種)、上級(103種)のいずれかに挑戦し、見るだけでなく、葉の香りを嗅いだり感触を確かめたりするなど、見分け方の工夫を凝らしながら取り組んでいました。
 段位の認定については、初めての受講ながら初段(10種以上正解)を獲得した小学校低学年の子どもがいた一方、上級者では、2名の小学5年生が10段(101種と102種の正解)を獲得しました。
 終了後のアンケートで本学の公開講座で教わりたいことをたずねたところ、「葉がその形をしている理由」「樹木の用途」「植物の育て方」「虫のこと」などがあり、子どもたちが樹木への関わりをとおして、自然に対する興味の幅を広げていくことが再確認できました。
   
 
<遺伝子工学実習講座(1)DNAコース>
 9月4日(木)〜5日(金)、府中キャンパス学術研究支援総合センターの遺伝子実験施設において、公開講座「遺伝子工学実習講座(1)DNAコース」が開催されました。
 本講座は初心者を対象に講義と実習をとおして遺伝子工学の基礎を学ぶことを目的としており、これまで毎年実施され、社会人対象のリカレント教育の場として高い評価を得ています。受講者は大学教員や民間企業の研究開発担当者が多く、全国から9名が参加しました。
 実習では、遺伝子実験施設の専任教員の指導のもと、ラムダファージDNAを制限酵素で切断してプラスミドベクターに結合させ、大腸菌を形質転換して生じたコロニーを観察し、次にコロニーの菌体からDNAを抽出し、PCR法で目的のDNAがクローニングされていることを確認しました。
 受講者の中には、DNAを扱う実験の必要性を感じながらも、これまでその手法を学ぶ機会に恵まれなかった方が多く、本講座の2日間で基本技術をしっかりと体験できたことに満足した様子でした。 受講者がそれぞれの職場で、遺伝子組換え技術を生かせる日も近いものと思われます。
   
 
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