学内の動き T行事・イベント
◎ 工学部各学科でオープンラボ・体験教室を開催
◇物理システム工学科
 7月29日(火)、小金井キャンパスにおいて、高校生のための一日体験教室「体験物理工房」が開催されました。
 この体験教室は、「高校生が物理現象に触れ、その面白さを実感し、物理への興味を深める機会をつくりたい」との願いから毎年実施しています。
 第12回目となる今回は、計30名の高校生が9テーマに分かれて活動しました。参加者たちは皆、熱心に講義を聞き、数々の物理実験を楽しみながら体験していました。
 事後のアンケートには、「教科書でしか見たことがなかった実験を見ることができ、とても嬉しかった」、「少し難しいと感じたがとても面白く、自分でも勉強してみようと思った」、「来年も別のテーマに参加してみたい」などの感想が寄せられ、多くの参加者が満足した様子が窺えました。

【実験テーマ】
1. 重力加速度を測る
2. フリーズドライ
3. 直流モーターをつくる
4. 立体写真ホログラム撮影
5. 光合成に学ぶ太陽電池の原理
6. 水素原子のエネルギーを調べる
7. オーロラをつくる
8. 放射線を知る、α線を観る
9. 超伝導を測る
 
「光合成に学ぶ太陽電池の原理」の実験風景
参加者全員で記念撮影
 
 
◇電気電子工学科
 7月30日(水)、小金井キャンパスにおいて、体験教室「LEGOロボットで学ぶ電気電子技術」が開催され、岩手県の高校生を含む9名が参加しました。
 当日は、はじめに広報戦略委員の高木康博教授より本学および電気電子工学科について説明があり、その後、実験担当の蓮見真彦助教と竹村淳助教の指導のもと、LEGOロボットを用いた実験が行われました。
 では、(1) フォトトランジスタというセンサにより光の強さを電流に変える仕組み、(2) ロボットが物を認識しながら動く仕組み、(3) ロボットの動きを制御するプログラミングについて学び、最後にロボット自動車による競技会を開催し、自作の制御プログラムの速さを競いました。
 実験後には涌井研究室と高木研究室の研究室見学が行われ、参加者からは専門的な質問が出るなど関心の高さが窺えました。
 電気電子工学科では、体験教室を開催するのは今回が初めてとなりますが、来年度以降も実験内容を拡充し、広く高校生に電気電子技術の面白さや大切さを伝えていく予定です。
 
実験の様子
研究室見学の様子
 
 
◇情報工学科
 8月1日(金)、小金井キャンパスにおいて、高校生向けの一日体験教室「メイク顔・すっぴん顔を推定してみよう」が開催されました。
 当日は、14名の中高生が参加し、デジタル画像の仕組みや携帯電話に搭載されている最先端の顔認識技術を体験しました。
 顔認識の実験では、人間には認識できてもコンピュータには顔と認識できない場合があることを確かめ、その原理についてわかりやすい解説が行われました。その後、メイク前、メイク後の顔画像と入力顔画像とのモーフィング実験(※)が行われ、画像が数値の集合であり、四則演算によって様々な形に変えられることを、簡単なプログラミングの実践により学びました。
 終了後のアンケートでは、「体験教室をとおして情報工学に興味をもちました」、「簡単なプログラミングを体験でき面白かったです」等の意見が寄せられ、大変好評なものとなりました。今回の体験教室によって、身近な情報工学の技術が、研究者の多大な努力とユニークなアイデアに基づいて作られていることを参加者が実感できたことと思います。

※モーフィング…ある物体から別の物体へと自然に変形する映像をみせるコンピュータグラフィックスの手法のひとつ。
 
 
 
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