孵化

カイコの卵の孵化 −催青 さいせいincubation カイコの卵を孵化させるため、温度・湿度・光線などを調節した環境に保護すること  温度25℃、湿度7580

 催青とは蚕卵を孵化させるために温度や光を調節した環境に保護することです。
は、直射日光の当たらない所、乾燥しない所に保護して下さい。
 25℃下で約10日で孵化します。室温下では多分、2週間位で孵化すると思います。

 孵化する3〜4日前に・の様に青い点が生じます(点青期)。
 頭蓋が先に着色するので、頭の所が青く見えます。
 

 1〜2日前に青くなります(催青期)。
 皮膚も着色するので全体が青く見えます。中の幼虫が完成しているので
 孵化まじかです。
  


休眠卵 白卵や非休眠卵
点青期前日
点青期
催青期
初発日

翌日
ほぼ孵化

孵化 hatching 卵殻を食い破って蟻蚕が卵外に出ること 

アルカリ性の液を出して卵殻を溶解軟化させ、口器を動かして孔をあけ、孵化孔を作り外へでる。


孵化直後の蚕を”蟻蚕(ぎさん)”や
毛児(けご)と呼びます。蟻蚕 毛蚕(ぎさん けご) newly hatched larva 体長に比べて剛毛が長いので毛深く見える。
孵化時刻は体内時計(約24時間のサーカディアンリズム)の働きで、1日の日長を16時間明、8時間暗とすると、点灯、一時間後に、自然条件下では早朝(日の出の頃)になります。

孵化を揃えるコツ 卵の中で明暗を感じています。つまり、夜中に明かりをつけたりすると昼夜が分からなくなって一斉に孵化しなくなります。なるべく昼は明るく、夜は暗くなるような所で卵を保護すると孵化が揃います。
2夜包み:さらに一斉に孵化させるには、明暗はっきりつく場所で保護し、卵がすべて催青卵になった日の夕刻、黒い紙などに包んでまったく卵に光が入らないようにします。そして翌々日の朝、包みを解き、卵に光をあてると一斉に孵化してきます。一晩包むのを「1夜包み」、三晩包むのを「3夜包み」という
                         
              光が当らないように包む   光が当らない為、孵化しない。   包みを開く
                                          
                                          孵化が揃う

                                                     

掃立(はきたて):孵化した幼虫(ぎざん、けご)を蚕座(飼育するところ)へ移して飼育を始める作業。
細かく刻んだ桑葉を撒き、幼虫が乗り移ったら一緒に羽箒や筆で掃き下ろす。桑葉を細かく刻む理由は、幼虫が乗り移りやすくするためです。
孵化した蚕に
桑葉を与えると
2時間後、
桑の葉にほぼすべての
蚕は移動します。
掃立(はきたて)
:桑葉に幼虫が乗り移ったら羽箒や筆で蚕座に掃き下ろす。

〜桜齊房種 蚕養草〜



戻る