環境資源科学実験V(生物学系実験・基礎)


担当教員:大地まどか 片山葉子 多羅尾光徳 半智史 船田良 吉田誠 渡邉泉


 この科目では,環境資源科学科において必要な生物学関連の実験基礎を習得します。以下の課程を通して,基本的な試料調製・作成法,分析・観察法を習得します。


1.細菌の形態・生理的諸性質の観察

 数種の細菌の,(1)寒天培地上に形成された集落の特徴,(2)染色した細菌細胞の形態,および(3)生理的諸性質を観察し,各細菌の特徴を理解します。

染色した細菌細胞を顕微鏡で観察し,形態を調べています。


2.細菌の純粋分離

 数種類の細菌を含む菌液を平板培地上に塗抹し,形成された単一の集落をそれぞれ純粋に分離し,斜面培地にて培養します。分離・培養した菌株をグラム染色し、顕微鏡観察によってグラム染色性,細胞の形態,および生理的性質から,分離した細菌を同定します。

3.細菌の増殖の観察

 大腸菌が増殖する様子を経時的に追い、細菌の増殖の特性を理解します。

実験の内容(PDFファイル 244KB)

4.真菌の形態

 代表的な真菌類について、菌糸や分生子を生ずる器官について顕微鏡観察を行い、真菌類の形態を理解します。

5.草本植物の形態

 草本植物は木本植物と対して植物のなかの高等植物(種子植物)を二分し,木部があまり発達しない草質もしくは多肉質の茎をもちます。しかし,その身近さに比べると,案外,その生物学的な知識は不足しがちです。本実験では,草本植物の形,とくに各器官の形態を把握し,理解を深めます。

6.木本植物の形態

 バイオマス資源として地球上の大部分を占める木本植物の一次組織、二次組織の形態および機能の観察手法を習得します。

7.動物の形態

 脊椎動物の組織・器官の識別を行い、それぞれの機能を理解します。また、無脊椎動物にみられる汚染物質の生体影響を確かめます。