Morishima Lab
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Tokyo Univ. of T&A
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Research Activities

MEMSは、自動車から家電製品まで広く用いられている技術で、 微細加工技術の発達とシステムの小型化に伴って急速に発展してきました。 最近ではバイオテクノロジーと微細加工技術を融合することで新しい産業を開拓するための研究開発が盛んに行われております。 当研究室では、バイオ・微小機械をキーワードに様々な研究を行い、いくつかのユニークな生命機械システムを発表してきました。
 我々の目標は、東京農工大学の農工融合、"More Sense"の精神を最大限に発揮し、農工大にしかない様々なバイオリソースを源に、 バイオと機械を融合した、全く新しい発想の柔らかい自律機械システムを世界に向けて発信することを目指しており、 日夜、研究開発と人材育成に努めております。
 我々のラボで培ったバイオMEMSやマイクロ流体制御、微細加工技術を基盤技術として、 今後、生体医療応用、健康診断、環境分析、アグリバイオ、製薬、モビリティービジネス分野に新しい価値観を創出するものづくりを目指して、 産業界や海外の研究機関と積極的に連携し、グローバル展開していきます。

「細胞を用いた生命機械システム構築の試み」
人工的なミクロ空間において,細胞の機能を人工的な材料で実現しようとした研究例はあるが, 生物の最小単位である細胞そのものを用いたデバイスやシステムの研究は未開拓の分野である.森島研究室では,生体組織や細胞を再構築することにより, 従来のトップダウン方式ではない,新たなアプローチによる細胞ビルドアップ型の微小生命機械システムを提案してきた. [1-4]ミクロ空間において細胞を高効率で大量培養でき, 細胞シート工学等のマルチスケールでの細胞操作技術の発展によりデバイスの大量生産が可能になれば, 細胞自体を用いた新原理のアクチュエータや生物の持つ超感覚を用いたセンサが実現できる可能性がある. そこで,心筋細胞を駆動源として,細胞を用いた柔らかいマイクロアクチュエータ[1-2]を実現できると考え, これまでデバイスの設計及び基礎実験,原理検証を行ってきた.細胞そのものを材料とする, 力学的機能と化学的機能を持ち合わせた新規なバイオアクチュエータであり,基礎実験により, 化学エネルギー(グルコース・酸素供給)だけで動作するメカノバイオニックシステムの開発に成功している. また、長期間動作可能な心筋細胞駆動型のマイクロポンプを世界に先駆けて試作し[3],生体組織と融合した生命機械システムの機能創製を実証してきた.
 本研究は,生物の最小単位である細胞というパーツを用いて,微小機械及び細胞組織を結びつけ, 生体組織や細胞の機能を持ったRegenerativeな微小機械システムを再構築するという全く新しい概念に基づいて, デバイス設計を行う斬新な試みである.[4-5]人工物で模倣する迂回路をとるのではなく, 生物や細胞の機能を直接的に人工システムに取り込むことで, 生体の持つ自己修復機能を備えた集積化デバイスや生体親和性の高い生命機械システムを実現することを着想した. 本研究により生物と人工物の新しいハイブリッド化技術が確立すれば, 従来の「バイオミメティック」から「細胞そのものを用いたものづくり」へのパラダイムシフトを起こすことが可能になってくる. 今後,生物?機械・生物?電子間のインターフェース技術を実現すれば,原理的には様々な生物機能を人工システムに取り込むことが可能となる. また,様々な細胞培養の技術革新により,今回提案する生命機械システム、すなわち、細胞からビルドアップしたメカノバイオニックシステム[4-5]も, 現在の人工的なデバイスと同等レベルに大量生産でき,遺伝子操作等のバイオテクノロジーの発展によって,システム自体の高機能化も見込める. 将来的には,医療機器市場における生体組織の再生医療技術への応用やユビキタスデバイスへの応用等、 これまで機械的なものに頼っていたシステムの根本原理を覆す新たな産業及び学問分野を創出する可能性がある. また,生体外において機械力学的機能と生物化学的機能を持ち合わせた生体組織再構築デバイスの基盤技術を開発する. ロボティクス・メカトロニクスに関する最先端の技術,生体機械,超微細加工技術と再生医療・ティッシュエンジニアリング分野の技術に関する知見を密接かつ有機的に組み合わせることにより, それぞれの研究分野単独では決してなしえなかった新たな研究が実現できると大いに期待できる. それにより,生体と同様に柔らかい生命機械システムの分野を開拓でき,システム細胞工学による機械システム設計論の構築や, 応用面では,医療用・環境適応マイクロマシン,人工細胞,臓器,ソフトアクチュエータ等の研究テーマに活用できる.


update:2007.3.26