国立大学法人東京農工大学ハラスメント防止及び対策ガイドライン

国立大学法人東京農工大学
ハラスメント防止及び対策ガイドライン
(平成29年9月21日改正)

1.

ハラスメント防止に向けて

 東京農工大学は、個人の尊厳(人権)と学問の自由を損なういかなるハラスメントも許容せず、教育・研究及び就労環境の整備に努めていくことを宣言します。

 そこで、まず東京農工大学ハラスメント防止及び対策ガイドラインを作成しました。これに基づき、これまでのセクシュアル・ハラスメント等の防止等に関する規程を改め、東京農工大学ハラスメント防止及び対策等に関する規程を定め、各種のハラスメントの防止と被害者の迅速な救済を目的にハラスメント防止・対策委員会を発足させ、相談と同委員会への苦情申立ての問題解決取次ぎ専門機関としてハラスメント相談室を開設しました。
 ハラスメント相談室では、専門のハラスメント相談員がハラスメントを受けた悩みや気持ちを受け止め、今後の行動指針と支援を得る方策をアドバイスします。個人のプライバシーに十分配慮しながら相談者の立場に立って相談と苦情申立ての取次ぎに応じます。なお、相談後の対応プロセスのすべてに相談者の意思を尊重します。また、ハラスメント防止・対策委員会による調停制度のほか、正式の救済措置もあります。相談員が申立て、問題解決処理を取り次ぎますのでご相談下さい。ハラスメント被害や苦情申立ての相談を受けた教職員や関係者の方へのアドバイスも行います。
 匿名での相談や訴えに対しては、原則的に苦情処理や調査は行わず、当事者双方匿名で内容と件数のみハラスメント防止・対策委員会に報告して啓発活動に用います。
 相談後の流れ(対応・措置の過程)の概要は、ハラスメント対応フロー図を、ハラスメント防止に関する諸規則は、東京農工大学ハラスメント防止及び対策等に関する規程をご覧ください。このガイドラインをすべての大学構成員が読んで、意識改革と今後の行動指針に活用されることを強く望みます。

2.

ハラスメントの定義

 東京農工大学は、ハラスメントを、「差別意識に基づき、あるいは権力関係を用いて、不適切な言動を行い、これによって相手に精神的・身体的な面を含めて、修学・研究や職務遂行に関連して不利益や損害を与えること」と定義します。
 ハラスメントに特徴的なこととしては、その行動が不快で、屈辱的で、敵意に満ち、脅迫的であると、受け手に見えるか感じられること、若しくは理性的な第三者によってそのように見なされることにあります。
 ハラスメントの例はおよそ次のようなものです。差別的な言動、執拗ないじめ・嫌がらせ・からかい、性格や容姿に関する不快なコメント、持続的で不合理な批判、罵倒、又は性的な好意や行為と引き換えに報酬(単位認定、推薦、昇進など)の約束をしたり、必要な指導や支援を拒否し、脅迫したりすることなどが挙げられます。
 なお、行為者がどんなつもりでそれを行ったかはハラスメントを構成する要件ではありません

3.

ハラスメントの種類とハラスメントになり得る言動の具体例

 性別による差別的言動をはじめとして、人種、民族、身分、出生地、出身校又は障害や病気による差別、上下関係や権力関係を背景にした、いじめや各種服従の強要のない大学キャンパスをつくるには、すべての構成員がお互いの人格と相手の文化的背景を尊重する意識を持ち、ハラスメントは相手の人格権を意識的・無意識的に侵害し、時に深刻な心身の健康障害をもたらすものであるとの認識が必要です。たとえば、ある人にとってハラスメントと感じなくても、出身国が異なる人同士の関わりの中で社会・文化・宗教的な差異があるときには、それがハラスメントとして受け取られることもあるのです。

1)

セクシュアル・ハラスメント

 セクシュアル・ハラスメントは、性差別の一形態とみなされる人権侵害です。学問、労働、社会的状況へ性的なコメントや活動を不適切に持ち込むという特徴があり、しばしば対等の立場にない人々の間で生じます。もしそこに権限のある、又は信頼される立場の濫用があるならば、明確な利益、不利益の提示がなくても、大学は重大なセクシュアル・ハラスメントとみなします。
 また、性的指向性について差別的発言を行うこともセクシュアル・ハラスメントとなります。
 ある言動がセクシュアル・ハラスメントにあたるかどうかは、あくまでも相手の受けとめ方(「不快」と感じるかどうか)によるのであって、その言動を行う者の感覚で判断されるものではないことに注意してください。

<刑事犯罪>

 強姦や性的暴行、ストーカー、痴漢、覗きや盗撮行為は、刑事犯罪あるいは迷惑防止条例違反相当行為です。ハラスメント相談員は、必要な手続きや心身のケアに関する助言、緊急避難措置などの支援を行うことができます。

2)

妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント

 妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントは、職場において、上司や同僚が、教職員の妊娠・出産及び育児・介護等に関する制度等の利用に関する言動により教職員の就業環境を害することや、妊娠・出産等に関する言動により女性教職員の就業環境を害することです。
 妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関する否定的な言動は、妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントの発生の原因や背景になることがありますので、このような言動を行わないよう注意してください。
 なお、業務分担や安全配慮等の観点から、客観的にみて、業務上の必要性に基づく言動によるものについては、妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメントには該当しません。
 また、妊娠・出産する教職員、育児・介護等に関する制度等を利用する教職員の側においても、ハラスメントに係る言動を受けないために、制度等の利用ができるという知識を持つとともに、周囲と円滑なコミュニケーションを図りながら自身の体調や制度等の利用状況等に応じて適切に業務を遂行していくという意識を持つ必要があります。

※学生の妊娠・出産についても、同様の認識が必要です。

3)

人種・民族ハラスメント

 人種・民族ハラスメントは、人種差別の一形態とみなされ、許容されるものではありません。大学は、人種、民族、国家的な背景を根拠にした屈辱的で攻撃的ないかなる行為や表明も、またこのような行為への参加を扇動することもハラスメントとみなします。

4)

アカデミック・ハラスメント

 アカデミック・ハラスメントは、「大学の構成員が権力関係をもとにして、不適切な言動を行い、これによって相手に精神的・身体的な面を含めて、学修・研究や職務遂行に関連して不利益・損害を与えること」です。(「アカデミック・ハラスメント」防止等対策のための5大学合同研究協議会報告書に準拠)
 ただし、同じような言動であっても、その背景及び様々な状況によってアカデミック・ハラスメントであったり、そうでなかったりすることがあります。
 アカデミック・ハラスメント問題の解決までには、適正な教育研究指導や職権行使と権力の濫用の間の線引きが難しく、定義もあいまいであり、デリケートな問題を含むため困難な作業が伴います。しかしこの種の相談が全国的に、特に理系学部・大学院において急増しており、被害者救済と教育環境改善のためハラスメントとして一括した対応が求められています。
 ハラスメントは、安心で安全な教育を受け、研究し、快適な環境で就労する権利を奪う人権侵害行為です。したがって、特に指導的立場にある人は、このことをしっかりと認識して学生や部下の信頼を裏切る行為は厳に謹み、良好な教育・研究・就労環境をつくるよう努めてください。

5)

パワー・ハラスメント(職場のパワー・ハラスメント)

 パワー・ハラスメントは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為です。なお、上司から部下に行われるものだけでなく、先輩・後輩間や同僚間など職務上の地位に限らず、人間関係や専門知識など様々な優位性を背景に行われるものも含まれます。(内容によっては、部下から上司など下位の者から上位の者へ行われることもありえます)(厚生労働省「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議WG」報告書に準拠)

6)

アルコール・ハラスメント

 アルコール・ハラスメントは、一気飲みの強要や、酒席でノンアルコールを用意しなかったり、お酌を強要したり、体質的に飲めない人に飲酒を強要したりすることです。

7)

その他のハラスメント

 喫煙、メール、電話等によるハラスメントもあります。

4.

ハラスメントにあったとき

1)ハラスメントを受けていると感じたなら、もし少しでも可能ならば言葉と態度で自分はそのような行動を「望んでいない」、「受け入れられない」、「不快である」とはっきりと伝えましょう。勇気を出して拒絶し、意思を明確に相手に伝えることが大切です。しかし、「ノー」と言えない場合もあるでしょう。(そこにハラスメントの特徴があります。)周囲の人に話して助けてもらうことも必要です。あなたが悪いと感じたり、それに耐えなければならないと感じたりしてはなりません。

2)手紙や書状、電子メールの方が伝えやすいかもしれません。(コピーをとっておいてください。)これだけでハラスメントを止めさせるのに十分な場合もあります。

3)「ノー」と言ったため指導を拒否されたり、嫌がらせがひどくなったりしたら困ると思うかも知れません。もし相手がそのような態度に出たら、そのことを記録し、ハラスメント相談室を利用してください。大学はそのようなハラスメントを許しません。
 あなたを悩ます問題に関するどんな出来事も詳細に記録したり、日記をつけたりすることは大切です。とりわけ相手に話すことができないと感じたり、話したあとにもそのハラスメントが持続したりするときはそうです。
 その記録や日記に、いかにその行為があなたの学生生活や学問・研究活動、仕事や社会生活を変えてしまったか、あるいは心身の健康を損なってしまったかの詳細を書いておいてください。

4)これらの対応が自分でうまくできない場合、あるいはハラスメントが止まない場合は、
 ハラスメント相談員に相談・苦情申立てを行ってください。

5.

ハラスメント相談、相談窓口、その後の対応(「対応のフロー図」を参照)

 ハラスメント相談員(以下、相談員)は、特別の研修を積んだ専門家である本学の常勤・非常勤のカウンセラーです。
 自分ひとりで行きにくい場合は、誰かに付き添ってもらってください。相談者の立場に立ってじっくり話を聞きながら、事態を理解し整理することを手助けし、今後の対処の方針や解決方法を自分自身で意思決定をするための相談に応じます。必要な場合には、カウンセリングや医療の専門家を紹介します。相談者の希望に応じて苦情申立ての取り次ぎを行い、問題解決への道筋を示します。相談員は、相談者の名誉とプライバシーを守ります。
 問題を解決するための方法には、相手への注意や警告のほか、事実関係の調査、調停(当事者間の話合い)、勧告、制裁などの強制的な措置があります。これらは正式の手続きを経てできるだけ迅速に行いますが、いずれの場合も、あくまで相談者本人の意思を十分に確認してから行います。またどの段階でも、苦情申立てなどの手続きを取り下げることができます。
 苦情申立てがなされた時点で(相談の途中であっても)ハラスメントの疑いのある行為が継続し深刻な心身の障害をきたしているなどの緊急性が認められる場合は、ハラスメント防止・対策委員会は、臨時措置として当事者双方の所属部局長等に対し、緊急避難措置を勧告することができます。
 ハラスメント相談のみで解決終了する場合もあります。すべての相談が加害者(以下、被申立人)の調査、報告、処分につながるわけではありません。あなたの相談、苦情申立て後の対応のすべての過程で、相談者の意思を最大限尊重し、プライバシー保護に万全を期します。相談者の了承なくして個人情報が開示されることはなく、情報は相談者を守る関係者のみに開示され、またすべての調査は秘密が保持されます。
 相談員以外の教職員が相談を受けた場合には、相談者の同意の上で具体的事項を相談窓口に報告するものとしています。また、相談員は相談を受けた教職員又は学生への助言も行います。
 大学は、ハラスメントの訴えを重大問題として扱います。したがって、事実に基づかない虚偽の訴えや悪意に基づく根拠のない誹謗中傷はしてはいけません。
 相談日時、相談室の場所等の詳細については、学内掲示板や大学ホームページに記載されています。メール、電話、手紙での相談も受け付けております。

ハラスメント相談窓口

相談日時、相談室の場所は以下のとおりですが、詳細については、本学ホームページに掲載しておりますのでご確認下さい。
http://www.tuat.ac.jp/~jinjika/sekuhara/soudansitsu.htm 

◎相談用メールアドレス(両キャンパス共通):sa-sodan(ここに@を入れてください)cc.tuat.ac.jp

◎府中キャンパス相談室
場 所:農学部本館1階
相談日時:毎週1回、原則として木曜日又は金曜日 午前 9:00~12:00
電話番号:042-367-5536(学内からは内線 5536)
※電話は相談日時のみお受けしております。

◎小金井キャンパス相談室
場 所:工学部管理棟3階
相談日時:毎週1回、原則として水曜日又は金曜日 午前 9:00~12:00
電話番号:042-388-7018(学内からは内線 7018)
※電話は相談日時のみお受けしております。

 メール又は電話にて相談員と面談の約束が行えます。
ハラスメント相談日時以外の時間帯は、他の「学生相談」や「進路・就職相談」が行われておりますので、メールにて連絡先及び連絡可能な時間帯をご連絡下さい。
 折り返し、相談員より連絡を致しますが、速やかに対応できない場合がありますので、その際はご容赦下さい。

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